小沢一郎代表は20日午後、滋賀県大津市を訪れ、記者会見を開催。昨日の常任幹事会で、来夏の参議院選挙滋賀県選挙区の党公認候補に内定した、徳永久志県議会議員の擁立を発表するとともに、参院選に臨む決意を改めて語った。
小沢代表はこの中で、日本社会の現状について、「まさに強者の論理がまかり通っている」とし、「今や格差が最も開いてきている国に位置づけられている有り様だ」と強い懸念を表明。こうした状況を打破し「国民本位の政治に転換する」ためには、「選挙で国民の皆さんに支持していただく以外に方法はない」との認識を示し、来夏の参院選の重要性を改めて強調した。
その上で小沢代表は、「来年の参議院の候補者として、徳永県議を擁立することを皆さんのご推挙により決定していただいた」とした。そして、滋賀県選挙区の重要性についても、「この滋賀県で勝利することで、イコール参院選に勝利できるという思いの下で、本日この記者会見に臨んだ」などと述べた。
徳永氏も、県民の期待に応える決意を述べながら、「相手が強敵だからこそ、力強く一歩一歩進んでいく」との決意を披露。「死にものぐるいで戦う」とし、何としてでも勝ち抜く決意を示しながら、「『美しい国』を標榜しながら、美しくない政策がどんどん出され、美しくない形で成立していく」と、現在の自公政権のあり方を厳しく批判した。そして徳永氏自身は、「現場から発想する政治」をめざしていくとの考えを語った。
小沢代表は記者団の質問に答える形で、最近の地方選挙結果について触れ、「大きな疑問と将来への不安が、色々な選挙に現れている」と指摘。「そういう国民の皆さんの声に耳を傾け、その期待に応えていかなければならない」として、民主党の負う責任の大きさを改めて語った。また、野党間の選挙協力に関しても、「それぞれの地域で事情が許される限りやっていきたい」などと述べた。
このほか小沢代表は、平成19年度の予算編成についてもコメントし、「基本的な考え方は変わっていない」と切って捨て、「当たり前のことで、依然として役所ベースで全部予算をつくっている」ことをその理由に挙げた。そして、「自民党政治は、官僚におんぶにだっこの丸投げだ」と厳しく批判し、「今回の予算が、国民本位の、国民の生活にしっかりと目を向けた予算であるという風には到底理解できない」と語った。
今回の記者会見には、川端達夫副代表、奥村展三総務委員長代理(役員室担当)、田島一成・三日月大造両衆議院議員、林久美子参院議員、山元勉元衆院議員らが同席した。
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