池口修次議員は、参議院本会議で31日午後、民主党・新緑風会を代表して、安倍首相に格差社会への認識、取り組むべき政策課題の優先順位などを質した。
まず、池口議員は格差是正にこそ取り組むべきであり、憲法改正ではないとして。「格差の是正より、戦後レジームからの脱却か」をはっきりさせるよう迫った。首相は、「二者択一ではない」との答弁を繰り返した。
また、池口議員は、家計への負担が増えて、なおかつ給与水準も下がっていることを数字を挙げて追及し、家計への景気回復の波及はいつ実現するのか、明らかにするよう質した。首相は「経済の回復持続のなかで、賃金が上昇することを期待している」と他人事のように答えた。
次に、格差拡大をやむを得ないと考えているのか、格差を縮小するのかと池口議員は迫った。これにも首相は、「何度でもチャレンジ可能な社会を目指す」と答えるのみで、明確には答えなかった。
年金改革に関しても、「負担を増やすか、給付を減らすことで解決できると考えるのか」と、制度の抜本改革を迫った。これに対しても、首相は、何ら具体的に答えず、逆に「民主党案(基礎年金部分の全額税方式)に対して、社会保険方式を放棄するのか議論を要する」と非難した。
また、柳澤大臣の発言に関して、大臣を罷免するように迫ったが、首相は、「私からも深くお詫びする」としたものの、「職務を全うしてもらいたいと思う」と開き直り、罷免要求には応じなかった。
このほか、池口議員は、労働法制、自動車諸税、高速道路の料金引き下げなどで見解を質した。
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