格差是正プロジェクトチーム(PT)は2日午前、参議院議員会館内にて第2回格差是正役員会を開催。日本マクドナルド・ユニオンよりマクドナルドのはたらき方についてヒアリングを行った。
冒頭、PT座長の三井辨雄『次の内閣』厚生労働担当が挨拶し、現場の声を活かした法案作成に向けての思いを語った。続いて、事務局長の山井和則衆院議員が前回会合後の流れを報告。1月31日を期限に党所属国会議員から集めた「格差是正緊急アンケート」に寄せられた意見を踏まえ、役員会で法案のたたき台を作成していることを明かした。
山井議員はまた、自民党が立ち上げた「成長力底上げ戦略構想チーム」について言及。「格差を認めなかった安倍政権がようやく土俵に上がってきたが、その実情は『再チャレンジ政策』の焼き直しに過ぎない」との見解を示した。
ヒアリングでは、マクドナルドでは「売上げ至上主義」ともいえる営業方針のもと、労働環境は悪化の一途をたどっている、と指摘。「ここ数年、営業成績を上げるために店舗を拡大。その結果、店舗の拡大に人材の成長が追いつかないひずみが表れている」とし、非正規社員だけでなく、正規社員も過酷な環境での労働を強いられている実態が明らかにされた。
また、不二家の問題についても触れ、「経営者の発想を変えさせることこそが重要であり、このままでは同じような事態が他の食品産業でもおこる可能性がある」と現場の危機的状況を訴えた。
出席した議員は、マクドナルドに象徴される全国の食品産業の労働実態を改めて認識。「現場だけでは解決できない問題をしっかり受け止め、法案に活かしていきたい」と決意を語った。
最後に、菅直人代表代行が挨拶し、現場の声を伝えてくれたことに感謝の意を表明。その上で、サービス向上は歓迎だが、働く人はしあわせであることが第一だとの認識を示し、「競争は必要だが、勝つことが最優先で、目的と手段が逆になっている」と指摘した。
「成長と格差是正が両立する道を探すことはもちろんだが、まずは国民の暮らしのあり方をよくすることが政治である」と、小沢代表の理念「政治とは生活である」を実践していく方針を力強く表明した。
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