前知事の任期満了に伴い実施された岩手県知事選挙は8日投票が行われ、即日開票の結果、民主党推薦で、前衆議院議員の達増拓也さんが自民党などが推薦する候補者を圧倒的な大差で破り、見事初当選を果たした。
20時の投票締め切りと同時に、マスコミ各社より当選確実の報が発せられると、事務所近くに待機していた達増候補は、詰め掛けた支持者、後援者に大きな拍手で迎えられた。
達増さんは、17日間の選挙戦を振り返って「後援会、支持者、そして民主党や連合の方たちのおかげで、全県の県民の皆さんに私のマニフェストを訴えることができた」と、支持者への感謝の言葉を述べた。
選挙の勝因については、格差社会が進むなか、岩手県民が直面している所得の低下、生活の不安といった危機的な事実をふまえ、「この流れに対抗して県民の生活や所得の向上、格差の無い共に生きる自立可能な岩手をつくると訴えたことに、大きな支持をいただいた」と分析。多くの県民に現状を知ってもらったうえで、それに対する政策を訴えたことが当選に結びついたとの見方を示した。
今後の岩手県政に関しては、「県民一人一人、大人も子どもも皆が希望を持てる故郷岩手をつくるよう、全力で頑張っていきたい」と話し、地域振興推進や共生の理念のもと「医療や教育をうまくやっていく仕組みづくりを始める」と述べた。
また、地域格差を是正するため、細かいところにも目を配っていくと表明し、知事の退職金の廃止を打ち出すとともに、予算は「県民生活の向上ために使う」という方針を徹底していくことを強調した。
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