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2007/04/19
【衆院本会議】政府のパート労働法改正案に反対討論 田名部議員
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 民主党・無所属クラブの田名部匡代議員が19日午後、衆議院本会議で政府提出のパート労働法改正案(短時間労働者の雇用管理等に関する法律案の一部を改正する法律案)の反対討論に立った。

 冒頭、田名部議員は選挙戦の最中、凶弾により命を奪われた伊藤一長長崎市長に対してご冥福の意を示し、暴力による言論封殺を断じて許してはいけないと述べた。
さらに、民主主義への挑戦とも言えるこの行為に、安倍首相が「真相解明を望む」と短いコメントしか出さなかったことが、多くの国民を落胆させたと批判した。

 続いて田名部議員は同法案に対し「現代の日本の雇用環境が抱える本質的な問題を全く直視しておらず、さらに雇用環境の悪化を招く」と批判。その上で、拡大・固定化している正社員とパート労働者の格差をどのように是正するのかという点から、(1)差別禁止対象を「正社員と同視すべきパート」と実態把握ができない形で限定をしたこと(2)パート労働者の中で差別禁止対象を分けており、格差をより拡大してしまうこと(3)パートと正社員の均衡を図るために、正社員の労働条件が切り下げられること(4)パート労働者から正社員への転換推進措置に対して、全く実効性のないものになっていること(5)同一労働同一賃金の実現に向けて職務給制度を構築しようとしていないこと――といった5点の大きな問題を列挙。同法案の実効性・具体性のなさを強調した。

 田名部議員は「政府・与党は大々的にパート労働者の差別をなくすと宣伝しながら、実際には差別禁止対象者の把握も出来ず、調査もしない。何もわかっていない状態である。現場で働く人たちを無視したまま法案を提出しているだけ」と指弾。

 最後に田名部議員は「『均等待遇、格差是正』を真剣に考えた場合、全てのパート労働者を差別禁止対象者とすべきである」と強く訴え、反対討論を締めくくった。

 討論のあと、同法案は与党の賛成多数で可決された。

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