藤村修議員(ネクスト文部科学大臣)は20日午後、教育再生特別委員会で質問に立ち、教育の格差問題、政府提出の「教育職員免許法一部改正案」について安倍首相をはじめとする閣僚の認識を質した。
藤村議員はまず、(1)親の所得や家計状態で生じる格差(2)地方自治体の財政状況により生じる格差の2つの教育の格差問題を明示。安倍首相が掲げる「再チャレンジ」の必要性を認めながら、「教育という最初のチャレンジにおいて差があってはならない」と強く表明した。
また、親の所得の差とは別に、親を亡くした「遺児」の家庭に対する奨学金制度について言及。平成15年に施行された「個人情報保護法」に対する過剰反応により、学校遺児調査による遺児数が激減。名簿協力が難しい中で奨学金の適用も限られ、他の手当のカットと併せて、「遺児」の高校進学が風前の灯になっている現状を訴えた。安倍首相はじめ担当大臣は、奨学金制度の広報活動とともに適切に対応、検討する考えを示した。
次に、財政破綻した夕張市の今年度予算において、教育費支出が前年度比マイナス53・8%になることを示し、義務教育のサービス低下は明らかであると言明。義務教育サービスの是正、再生に向け、担当大臣に対して協力連携を深め、適切な対応するよう求めた。
政府提出の「教育職員免許法一部改正案」については、単に10年毎に30時間程度の免許状更新講習を実施するものであり、教員の資質の確保という観点から見た場合あまりにも不十分であると指摘。「教員養成」を重視した民主党案との違いを明らかにした。また民主党案では、教員免許を取得しながらも実際に教壇に立っていないいわゆる「ペーパードティチャー」は更新制の適用外とし、現実的である点も強調した。
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