トップ > ニュース
ニュース
ニュース
2007/05/11
【参院憲法特】簗瀬、前川議員 首相の憲法観を質す
記事を印刷する





 憲法改正の国民投票法案の質疑が行われた参議院憲法調査特別委員会で11日午後、民主党・新緑風会の簗瀬進、前川清成両参院議員は、安倍首相に対し、その憲法観などを質問した。

 簗瀬議員は質問の冒頭で、憲法改正を参院選の争点とするという認識を年頭に安倍首相が示したため、衆参両院の憲法調査会における10年間の議論の流れは一変したとして、首相の責任を指摘した。それに対して安倍首相は、自民党の憲法改正草案がまとまった以上は実現に向けて努力する責任があり、選挙において草案を示しスケジュールに載せると訴えることが誠意のある対応だとした。

 簗瀬議員はこの答弁を受けて、野党側の中央公聴会の開催要求に与党が応じてこなかった例を挙げ、「自民党の総裁として国民とともに議論をするという言葉と、全く矛盾する対応を現場がしている」と反論。首相は、委員会の運営は委員会に任せており、かえって介入になるとの見解を答弁した。

 簗瀬議員はまた、「戦後レジームからの脱却」という言葉やアジア諸国の理解を得る方策について首相に説明を求めたほか、在外邦人の投票権などを与党の国民投票法案提出者に質問。足らざる点を列挙し、今後しっかりした対応をとるよう要請した。

 続いて質問に立った前川議員は「憲法という規範の意味を尋ねしたい」として、「集団的自衛権」に関する有識者懇談会を安倍首相が立ち上げた経緯について質問。手続き上の問題点を挙げて、「(憲法は)国家権力を制限する規範」という意識が首相には希薄でないかと見解を述べた。

 前川議員は「この国のかたちをどう変えたいのか。具体的に示さないと国民の皆さんには伝わらない。余計な誤解が広がる」と強調。理性的かつ中立的な、国民の皆さんの意思を反映する国民投票制度を作るために、議論をやめるわけにはいかないと決意を示した。

記事を印刷する
▲このページのトップへ
Copyright(C)2024 The Democratic Party of Japan. All Rights reserved.