民主党メールマガジン DP-MAIL 第23号 2001年10月3日 編集・発行/民主党広報・宣伝委員会 第153臨時国会が始まりました。国の将来を左右する重大案件が目白押しで す。民主党の総力を挙げて取り組みます。 ■目次 【友愛こらむ】テロ対策は外交努力を中心に 【国会だより】本国会の特徴(福山哲郎参議院議員) 【トピックス】代表質問で首相の所信を厳しく追及 自衛隊派遣、中選挙区制導入を批判 国会の常任・特別委員長を新たに選任 【国会の予定】衆参で予算委員会始まる 【フォーカス】ネクストキャビネット大臣紹介(2) ・岡田克也官房長官 ・江田五月法務大臣 ■友愛こらむ テロ対策は外交努力を中心に テロ対策に関する法案が政府内でようやくまとまり、5日に提出される予定の ようです。私は月曜日の代表質問で、この問題に焦点を当てて、小泉首相に見 解を質しましたが、政府案がまとまっていないからと、ほとんどまともに答え ませんでした。極めて不誠実な態度です。国民に対して説明するという責任感 が全く欠如しています。その割に、法案が出たら速やかに審議して通してくだ さいというのですから、虫が良すぎます。 テロ撲滅に向けて日本がまずやらなければならないことは、外交努力です。中 東和平問題について、日本は無関心過ぎたのではないでしょうか。さらに、貧 困問題も深刻な影を落としています。日本としてやれることは沢山あります。 また、国内テロ対策を怠るわけにはいきません。国際的な対テロ行動への日本 の協力が進むほど、国内テロ対策には万全を期さねばなりません。 その前提の下での国際的な行動への協力ですが、国民のみなさんが「難民支援 や、医療活動は行うべきだ」と思われる気持ちと、「自衛隊の派遣は慎重にす べきだ」と思われる気持ちをいかに憲法の枠の中で両立させて実現するか── ここがこれからの議論の最大のテーマになるのではないかと思っています。 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のイスラマバード事務所の方から届 いたメールの一部をご紹介しましょう。 「難民支援に関して、ご挨拶程度の小規模な展開ではかえって失笑を浴びるで しょう。さりとて、相当規模になれば、米国の軍事行動があれば、パキスタン 内に反米勢力は根強いことから、自衛隊施設に対する危害行為も念頭に入れね ばなりません。」 難民支援と医療活動が最も武力衝突が起きる可能性が高いのです。それだけに、 私はむしろ自衛隊の陸上部隊を安易にパキスタンに派遣することにはまだ慎重 でいるべきではないかと考えています。これからの議論の展開にぜひ関心をお 寄せください。 民主党代表 鳩山由紀夫 ■国会だより 本国会の特徴(福山哲郎参議院議員) 今国会は開会前から異様な雰囲気でスタートした。テロ事件による新法論議、 狂牛病の発生、選挙違反による早々の高祖議員辞職、株価1万円割れ、失業率 5%超・・・。これらの問題はどれひとつとっても1国会1内閣が全責任をか けて取り組むような課題である。それがすべてこの臨時国会に集中した。民主 党内でも、毎日毎日、あらゆる課題に議論を尽くしている。 しかしながらそれぞれ簡単に議論が導けるものでもなく、マスコミ、新聞、テ レビを通じて国民からは民主党の姿が見えない状況になっているかも知れない。 まだわずか1週間しか経過していないが、臨時国会に見られるこれまでと異な る点は以下の3点。 (1)小泉総理の演説が前国会と様変わりし、役人の作ったペーパーを棒読み するばかり(鳩山代表の代表質問をHPにアップしました)。 推察するに、これまでの自民党総理と同じように小泉総理も徐々に当事者能力 が失われてきたのではないだろうか。 (2)テロ新法に対する内容・議論は与党(自民、公明、保守)も実は内部は バラバラでまとまりきれていない。 アメリカの作戦の不透明さ、作戦の長期化、自衛隊の危険度のはかり知れない 事等々。政府与党側も自信がない。だからこそ民主党も巻き込んで責任の分散 をはかりたいのが真相である。 安易な態度で新法のテーブルにつくべきではなく、党内議論を尽くしていこう というのが現状の民主党のスタンスである。 (3)一つ一つの課題が大きすぎて、それぞれのマスコミの論調が分散してし まい、焦点がややぼけている傾向があり、さらにはこの状態でも70%を超え る支持が小泉内閣に寄せられており、少し奇妙な政治力学がすすんでいる模様。 いわゆる自民党の抵抗勢力も、田中外相への批判や国債30兆円枠には批判が ありそうだが、なかなか表に出ない。更には野党の対応もテロ新法ではバラバ ラにならざるをえず、拡散国会という印象。 福山哲郎参議院議員(39歳) 「福山哲郎のテツロー日記」第39号より ・福山哲郎ホームページはこちら http://www.fukuyama.gr.jp/ ■トピックス 国会では、1日から小泉首相の所信表明演説に対する代表質問が始まりました。 覇気のない棒読みの所信表明に対して、民主党の論客たちが厳しい追及を行い ました。 政権交代なくして改革なし!〜鳩山代表が迫力の代表質問(10/1) http://www.dpj.or.jp/news/200110/20011001_hatositumon.html →代表質問全文 http://www.dpj.or.jp/seisaku/sogo/BOX_SG0040.html 雇用問題とセーフティネットの具体案示す〜代表質問で北橋議員(10/1) http://www.dpj.or.jp/news/200110/20011001_kitahashi.html →代表質問全文 http://www.dpj.or.jp/seisaku/sogo/BOX_SG0041.html 民主党は、今国会で政府・与党が強引に、あるいはなし崩し的に実現しようと している危険な政策について、警鐘を鳴らしています。 菅幹事長が会見で自衛隊の突出した行動を批判(9/28) http://www.dpj.or.jp/news/200109/20010928_kankaiken.html 政治改革推進本部が初会合〜与党の一部中選挙区導入に絶対反対(9/27) http://www.dpj.or.jp/news/200109/20010927_seijikaikaku.html 本国会から、衆参両院の民主党会派の常任・特別委員長が交代しました。新た に選任された委員長は次の通り。(敬称略) ▽衆議院常任委員長 【内閣】大畠 章宏 【外務】吉田 公一 【農水】鉢呂 吉雄 【環境】大石 正光 【安全保障】玉置 一弥 ▽衆議院特別委員長 【国会移転】永井 英慈 ▽参議院常任委員長 【内閣】佐藤 泰介 【財政金融】山下 八洲夫 【環境】堀 利和 【国家基本政策】広中 和歌子 ▽参議院特別委員長 【沖縄・北方】佐藤 雄平 ▽参議院調査会長 【国民生活】勝木 健司 ■国会の予定 明日から衆議院予算委員会が始まります。衆参ともにNHKでテレビ中継され ます。民主党議員の質問予定は以下のとおりです。ご注目ください。(敬称略) ▽衆議院予算委員会 10月4日(木)13:30〜15:30 菅 直人 15:30〜17:00 仙谷由人 10月5日(金) 9:00〜 9:30 仙谷由人 9:30〜11:00 横路孝弘 11:00〜12:00 城島正光 13:00〜13:30 同 ▽参議院予算委員会 10月9日(火) 9:00〜12:00 13:00〜14:18 質問者=平田健二、大橋巨泉、浅尾慶一郎(割り当て時間は未定) ■フォーカス / ネクストキャビネット大臣紹介(2) ネクストキャビネット(NC)は、民主党の政策全般を迅速に処理し、法令審 査と「閣議合意」のふたつを兼ねる意思決定を行っている機関です。現在の与 党内閣よりも若々しく、かつ専門的なメンバーをそろえ、いつでも実際に政権 を担当できように活動しています。 「DP-MAIL」では、新生・第3次ネクストキャビネットの各大臣を、本人の抱 負を交えて連載で紹介していきます。第2回は、岡田官房長官と江田法務大臣 です。 <内閣官房長官> 岡田克也(おかだ かつや) ○プロフィール 衆議院議員 三重県3区選出 党政調会長 1953年07月14日生まれ 三重県出身 ○抱負と決意 いよいよ臨時国会がスタートしました。この国会は日本の未来を左右するよう な大きな2つのテーマを議論することになります。 第一はあのアメリカの悲惨なテロ事件をきっかけに、21世紀の新しい戦争と も言われる国際テロに対して日本がどう立ち向かっていくかの問題です。自衛 権行使を主張する米国政府に対し、同盟国としてどこまで協力するかも併せて 問われています。憲法論もからむ中で、政権を目指す民主党としてしっかりと した対応が必要です。 第二は構造改革を具体的にどう進めるか、いよいよ正念場です。民主党は小泉 改革のすべてを反対するつもりはありません。しかし、不良債権処理のやり方 や医療制度改革など、とても賛成できないようなものが目立ちます。 将来、あの3ヶ月が決定的に重要だったと言われるような時期が今なのではな いかとの予感がしています。政調会長、NC官房長官として大きな判断を間違 わないように頑張りたいと思います。 <法務大臣> 江田五月(えだ さつき) ○プロフィール 参議院議員 岡山選挙区 1941年05月22日生まれ 岡山県出身 ○抱負と決意 NC法務大臣は、第1次NCに続いての再登板です。司法制度改革がいよいよ 正念場です。民法改正(夫婦別姓選択制)やコーポレートガバナンス(株主代 表訴訟)の動きも、目が離せません。緊張するテーマが山積です。 司法制度改革は、戦後改革の中で取り残された司法制度を「市民が主役の司法」 に変えようと言うもの。法曹人口の大幅増、ロースクール導入、裁判官採用制 度の改革、裁判員制度の導入などで、司法の姿を一変させたいものです。 夫婦別姓についての世論は、認める人が多数になりました。男女共同参画社会 の実現は、21世紀の最重要課題。もう待ったなしです。 テロで世界が揺れており、21世紀にふさわしい法と正義とは何かが問われて います。市民に希望を与えるものにしなければなりません。民主党らしい司法 や法務のあり方をめざし、全力投球します。 ■このメールマガジンについて ・民主党メールマガジン「DP-MAIL」 ・編集・発行 民主党広報・宣伝委員会 〒100-0014 東京都千代田区永田町1-11-1 ・「DP-MAIL」は、視覚障害を持つ方などが音声読み上げソフトを使って 読む場合を考え、飾り文字や罫線などを極力使わないようにしています。 ・ご意見・ご感想を prc@dpj.or.jp までお寄せください。 ・このメールマガジンの配信登録解除、送付先変更については、以下のペ ージで手続きしてください。 http://www.dpj.or.jp/apply/off_mail.html ・掲載内容を故意に歪める形での再配布はご遠慮ください。 Copyright(C)2001 民主党 ■民主党は、高齢者や障害者がアクセスしやすい情報発信をめざします。