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民主党メールマガジン
DP-MAIL 第24号 2001年10月10日
編集・発行/民主党広報・宣伝委員会

■目次
【友愛こらむ】求められる人道的支援とは
【国会だより】テロと狂牛病に対応不能の政府与党(安住淳衆議院議員)
【トピックス】テロ問題で国会論議をリード
       衆院宮城4区補選で山条たかしさん擁立決定
【フォーカス】ネクストキャビネット大臣紹介(3)
       ・枝野幸男公安・防災担当大臣
       ・樽床伸二国土交通大臣

■友愛こらむ

求められる人道的支援とは

読者のみなさん、こんにちは。

今朝、民主党アメリカ同時多発テロ対策本部の会合で、パキスタンの現状につ
いて、現地から早朝に帰国したばかりの首藤信彦議員と難民キャンプで医療活
動を展開しておられる中村哲医師のお話を伺いました。首藤議員には、もとも
とパキスタンとの交流があったことから、この危険な情勢の下、現地に飛んで
視察し、イスラマバードなどで政府高官、国連関係者など要人に会って情報を
入手してきてもらったのです。

現地で本当に求められていることは何なのか。それを理解しなければ、支援策
も空論になってしまいますので、お二人から現地の生の報告を聞けたことは大
変意義がありました。

お二人の報告から分かったことは、難民支援のためにすでに180を越える各
国の団体が取り組みを準備している中で、難民が出るのを待つよりも、難民を
出さないための支援をどうやるかが今問われている、ということです。難民に
もなれない、動きがとれない人々をどう救うかです。例えば、水利や土地改良
などの公共事業に対する援助を行い、彼らの雇用の機会を確保する、といった
取り組みこそ本当の意味での人道的支援ではないでしょうか。

現地のニーズを無視し、"米国は日の丸を見せろと言っている(Show the
flag...?)"などという情報操作までして無理矢理に自衛隊をパキスタンに派
遣することで何ができるというのでしょう。難民向けの救援物資を送るにして
も、わざわざ速度の遅い自衛隊輸送機で運ばなくても、パキスタン航空の民間
機を利用すればよかったのです。もちろんそれは現行法制のままでできること
です。

そもそもパキスタンは、自国に武器を持って駐留することを、米軍を始めどこ
の国の軍隊にも認めていません。政府法案は相手国の要請に基づいて自衛隊を
派遣するとしていますが、パキスタンが日本にそうした要請を行うことなど実
際には考えられません。こんなことは逆の立場に立って考えればすぐに分かる
ことです。

現地で苦境に立っている人々のニーズを、テロ対策の法案にも反映させること
こそ民主党の担うべき役割だと考えています。この様な立場を踏まえて、テロ
対策特別措置法案の議論をしっかりと行って参ります。

みなさんのご意見をお聞かせください。

民主党代表 鳩山由紀夫

■国会だより

テロと狂牛病に対応不能の政府与党(安住淳衆議院議員)

国会が本格的にスタートしました。本会議で少々気になったのは、小泉首相の
顔色が悪く、きわめて元気がない事です。対米支援法では、現行の国内法を体
系的に理解しないまま、その場の勢いで前のめりのいろんな発言をして今にな
って困っているのが背景にあります。

例えばブッシュ大統領に対して、「危ない所でも自衛隊には行ってもらう。」と
発言。気持ちはわかるが、これまでの政府の見解とは整合性が取れない。

私も対米支援法の民主党の責任者の一人ですが、やはり憲法上制約があり、自
衛隊の活躍できる範囲には、残念ながら限度があるわけです。その中で、テロ
と戦うためにギリギリの所まで国際貢献をする。そのギリギリのところとはど
こか、これから議論しますが、総理にはそのことをしっかり踏まえて発言をす
るという読みの深さが必要です。小泉総理にはその深さがないので、本当に大
丈夫だろうかと私は心配しています。

小泉総理の元気のないもう一つの理由は狂牛病問題です。これはマスコミには
漏れてませんが、小泉総理は先週の閣議で、顔を真っ赤にして農水相や厚生労
働相をどなりつけたのです。農水省の隠蔽体質、業界団体しか行政の対象と思
っていない。そこには多くの消費者がいて、正確な情報を求めている。だから
的確で正確な情報を流さないと、混乱が加速するという感覚がないわけです。

役所と自民党の農林族は、今回の一連の動きの中で、決定的なミスを何度かし
ました。ひとつには、イギリスが6月に、日本を狂牛病のランク付けで危険性
の高い国の一つに指定してきた時、それを隠して公表せず、逆にイギリスに対
して余計なことをするなと抗議しました。イギリス政府はすでに肉骨粉の危険
性を知っていて、それに対して何ら対策をしていなかった日本に善意で情報を
流したのに、それを無視したのです。

さらに、狂牛病が発生後も肉骨粉を処理していないのに処理したとウソをつい
たのです。まさに国民に不信感を持ってもらう為にわざとやったのではないか
と思えるくらいに愚かな対応をしています。

小泉総理はこうした役所の体質にキレたわけです。しかし、自民党というのは
おもしろい政党で、それでも狂牛病対策というといつもの業界団体だけを呼ん
で対応を考えるわけです。この時代に消費者の意見を聞くとか、食品の安全性
をしっかりと担保するシステムを新たに作るという発想がありません。

実は私は6月に、食品の流通や安全性をチェックする食品Gメンを農水省とは
独立して作る議員立法を作成しましたが、国会でペケにされていました。しか
し、今週になって私の作った食品Gメン法をもう一度知りたいという議員や役
人が訪ねて来るようになりました。私はこの法案をもう一度国会に出します。
それと、現在選挙区内の牛肉を取り扱っている商店などにどんな影響が出てい
るか意見を聞いて歩いていますので、補償を含めて狂牛病対策をしっかりやろ
うと思っています。

  安住淳衆議院議員(39歳) 「安住淳が斬る!」第18号より

 ・安住淳ホームページはこちら
      http://www.miyaginet.com/jun-azumi/

■トピックス

民主党は4日にテロ問題への基本対応を発表。米英軍によるアフガン空爆開始
など情勢が展開する中、日本としての責任ある対応策を実現するため、国会で
も活発に議論をリードしています。

     首藤議員がパキスタンから帰国〜政府高官、国連関係者と会談(10/9)
     http://www.dpj.or.jp/news/200110/20011010_sutoh.html

     衆院でテロ対策特別委員会を設置〜民主党から12名が委員に(10/9)
     http://www.dpj.or.jp/news/200110/20011009_tero.html

     「巨泉」VS「小泉」第1ラウンド〜大橋巨泉議員が初質問(10/9)
     http://www.dpj.or.jp/news/200110/20011009_kyosen.html

     アフガン空爆開始を受けて党談話発表(10/8)
     http://www.dpj.or.jp/news/200110/20011008_danwa.html

     テロ問題への基本対応をまとめる(10/4)
     http://www.dpj.or.jp/news/200110/20011004_tero.html
     →米国における同時多発テロへの対応について
        http://www.dpj.or.jp/seisaku/gaiko/BOX_GK0051.html
     →同時多発テロに関わる国際的協調行動のための特別措置への取り組み
        http://www.dpj.or.jp/seisaku/gaiko/BOX_GK0050.html

民主党は、10月28日投票の衆議院宮城4区の補欠選挙で山条たかしさんの
擁立を決定。すでに田島一成氏の擁立を決めている同日投票の滋賀2区補選と
併せ、必勝態勢で取り組んでいます。

     <衆議院宮城4区補選>38歳・山条たかしさんの擁立決定(10/4)
     http://www.dpj.or.jp/news/200110/20011004_yamazyo.html

■フォーカス / ネクストキャビネット大臣紹介(3)

ネクストキャビネット(NC)は、民主党の政策全般を迅速に処理し、法令審
査と「閣議合意」のふたつを兼ねる意思決定を行っている機関です。現在の与
党内閣よりも若々しく、かつ専門的なメンバーをそろえ、いつでも実際に政権
を担当できように活動しています。

「DP-MAIL」では、新生・第3次ネクストキャビネットの各大臣を、本人の抱
負を交えて連載で紹介していきます。第3回は、枝野公安・防災担当大臣と樽
床国土交通大臣です。

<公安・防災担当大臣> 枝野 幸男(えだの ゆきお)

○プロフィール
衆議院議員 埼玉県5区選出 党政調会長代理
1964年05月31日生まれ 栃木県出身

○抱負と決意
今回、政調会長代理と国家公安委員長・防災担当大臣を兼務することになりま
した。日本は、「自由な経済」と「安心できる社会」を目指すべきと考えてい
ますが、「安心できる社会」を作る上で、最も重要な分野を所管することにな
ります。

特に、警察については、繰り返される不祥事に対応して、一刻も早くその信頼
を回復しなければなりません。また、新しいタイプの犯罪や、これまでにない
凶悪犯罪が増えていることから、捜査能力を飛躍的に強化する必要もあります。
一見矛盾しそうな2つの課題を解決するために、情報公開の徹底と組織の抜本
的な見直しを柱とする、新たな警察改革の提案をまとめたいと考えています。

米国で起きたような国際テロ事件が、日本でも起きない保障はありません。犯
罪や災害は、政治の対応を待ってはくれません。スピード感をもった対応に務
めていきたいと決意しています。

○ホームページ
http://www.edano.gr.jp/

<国土交通大臣> 樽床 伸二(たるとこ しんじ)

○プロフィール
衆議院議員 大阪府12区選出
1959年8月6日生まれ 島根県出身

○抱負と決意
ネクストキャビネットで、国土交通大臣を務めることになりました樽床伸二で
す。十数年前に初めて衆院選挙に挑戦した折(=落選)より、「未来への責任」
を訴えてまいりました。人間の持つ「可能性」を信頼した上で、個人の自立・
地域の自立・国家の自立を実現できるよう、今後も国会議員として尽力してま
いります。

さて、国土交通関係で考えますと、今国会では主に、国交省所管の特殊法人改
革を巡る議論が焦点となろうかと思います。特殊法人問題は、「官から民へ」
の流れの中で、最重要の課題です。そして、特殊法人の存在意義を不断に見直
すことが肝要です。たとえば、特殊法人の根拠法を時限立法化し、一定期間を
経過した時点で、過去の業績評価や今後の存在必要性をチェックするといった
政策スタンスが必要であると考えております。

真の構造改革を実現できるのは一体誰なのかを明示できるよう、今国会で活動
していきます。

○ホームページ
http://www.aianet.ne.jp/~tarutoko/

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