民主党メールマガジン DP-MAIL 第27号 2001年11月1日 編集・発行/民主党広報・宣伝委員会 ■目次 【友愛こらむ】変動の時代にこそ公正な政治を 【アピール!】アフガン難民等支援のための募金活動 【国会だより】元外務省アラビストの視点から(末松義規衆議院議員) 【トピックス】テロ対策関連法案成立・難民問題・テレビ字幕法案など 【フォーカス】ネクストキャビネット大臣紹介(6) ・野田佳彦 行政改革・規制改革担当大臣 ・筒井信隆 農林水産大臣 ■友愛こらむ 変動の時代にこそ公正な政治を こんにちは。今日は二つのことをお話しさせてください。 まず、テロ対策に関してです。アメリカはテロ撲滅を目的として大型爆撃機に よるアフガン空爆を続けています。一般市民も多く犠牲になっています。特殊 部隊による作戦も成功していません。 私は全世界にテロが広がらぬように、国際的な協力をすることは必要ですし、 その協力の方法においても、従来のように「手足を縛られたまま」では責任を 十分に果たし得ないと思います。 ただ同時に、イスラム世界の国々から好意的に見られている日本の地位を今こ そ活用して、テロの根本原因の一つである貧困問題の解決に向けた姿勢を示す ことこそ、日本にしかできない大事な貢献なのではないでしょうか。 そこで、その一環として、アフガンで長く医療活動に従事してこられた中村哲 さんなどのお話を参考にしながら、党として「アフガン難民等支援のための募 金活動」を行うこととしました。大飢饉のため、この冬を越せない人々が人口 の一割もいると言われていますだけに、11月中にもまとめて、実際に有効に 使っていただける方法で寄付をしたいと考えています。景気の厳しい折に恐縮 ですが、募金口座を設けましたので、ご協力いただけたら大変に嬉しいです。 (詳細はコラムの下をご参照ください) さらに、アフガニスタン情勢など正確な情報を独自にも取得することが、国と しての方針を正しく判断するために極めて重要と考え、党としてパキスタン内 に定点観測の拠点を構えることにしました。首藤議員や榛葉議員を始め、わが 党には中東問題やNGOに詳しい議員や秘書が多いので、彼らをこれから積極 的に派遣して行く予定です。 もう一つの話題は与党内で起きている選挙制度改悪の議論についてです。衆議 院の選挙制度を自民党と公明党に有利に変えようとの試みは、余りの評判の悪 さにさすがに強行できなくなったようですが、今回は先送りして再度1年以内 に中選挙区の復活を含めて抜本的に変えようというのですから、彼らの党利党 略の発想は生きているのです。 先送り戦略は自民党の政権維持のための常套手段です。一票の格差を是正する ために、選挙区画定審議会が来月に勧告を行なうことになっているのですが、 この勧告をも無視しようというのですから、何をかいわんやです。 テロ対策、選挙制度、道路公団の民営化と、自民党内の確執が激しさを増して います。小泉首相がどのような対応をするか、注目すべき局面になってきまし た。民主党は常に国民のみなさまの視点に立って、泰然自若として行動してい きます。 民主党代表 鳩山由紀夫 ■アピール! <アフガン難民等支援のための募金活動> 新たな難民をつくらないために=アフガニスタンの人たちを飢餓から救おう。 いますぐできる支援からはじめよう。 今アフガニスタンの人たちは、22年に及ぶ内戦、 大干ばつの影響で、深刻な食糧不足と水不足に苦しんでいます。 カブール市内にいる100万〜150万人のうち、 慢性の飢餓状態の人たちが30〜40%。 餓死寸前の人たちが10%前後いるといわれ、 その多くは体力のない子どもたちです。 国境を越えてパキスタンへ難民として逃れることもできない 弱い人たちがアフガニスタン国内には大勢残されているのです。 私たち民主党は、 アフガニスタンで長年、医療と水源確保の援助を行ってきた NGO「ペシャワール会」の中村哲医師から、 現地の危機的な状況を知りました。 「ペシャワール会」では、 餓死に直面している約10万人(1万家族)を救うために 小麦粉や食用油などの食糧配布を10月中旬から始めています。 テロ根絶のためには、テロそのものとの闘いと同時に、 それを生み出す土壌のひとつといえる「貧困と飢餓状態」の改善など 人道的な支援が不可欠です。 そこで、民主党は アフガニスタンの避難民、難民支援のために、募金活動を行い、 その成果を現地で活動するNGOに提供することにしました。 国土の大部分が高原地帯のアフガニスタンは、まもなく冬。 いますぐに支援が必要です。 皆様のご協力をお願いいたします。 1家族10人を1か月2000円で 支えることができます。 [募金受付口座] 大和銀行衆議院支店 普通 7815354 郵便振替 00110-6-65328 いずれも 口座名 民主党募金口座(みんしゅとうぼきんこうざ) ■国会だより 元外務省アラビストの視点から(末松義規衆議院議員) 参議院で、10月29日にテロ特措法が採決されたことにより、同法が国会で成立。 私も、9月に民主党の「次の内閣」の安全保障担当総括副大臣、衆議院の安全保 障委員会筆頭理事となったことから、同テロへのわが国の対応案を党内で共にま とめてきました。 外務省に入ってから、アラビア語研修を含め4年間中東勤務した経験から一言 述べたいと思います。 まず、ブッシュ大統領の対応についてです。ブッシュ大統領は、環境の京都会議 決定(CO2抑制)からの脱退、核兵器削減交渉の中止、国連への経費不払い (今回のテロ関係で、ようやく未払い分を払った由)など、米国一国利益中心主 義で、私自身かなりの不安を覚えます。 今回の対応にしても、演説の中で、十字軍という言葉を不用意に使ったり、アフ ガンの内政干渉を強圧的に唱えたり、武力行使の大義ということに繊細さを欠い ている気がしてなりません。このやり方でいくと、炭疽菌テロなど米国内や世界 中の混乱、アフガンの厳しい冬を迎え、早晩、泥沼にはまって足が抜けなくなる のではないかと心配します。 また、運良くラーディンを捕らえて処罰したとしても、第2第3のラーディンが 出現して、米国に再びテロで復讐する危険性が高いと思います。また、インドネ シアを始め、時間がたてば、米国の武力攻撃に対し反発し始める国々が増えてい く危険性もあります。世界としては、そうならないように予防策を行う必要があ ります。 いま、私が主張しているのは、「今回のテロを、権威のあるイスラム法できちん と裁かせろ」ということです。先日、イスラム諸国会議が、緊急会議を開いて、 今回のテロを批判しましたが、これではまだ弱い感じがします。もっと、イスラ ムの権威あるイマームやウラマー(イスラムの高僧)に働きかけて、イスラム・ サイドから、今回のテロ犯人を法廷に引き出させる努力が必要だと思います。つ まり、イスラム権威者そのものにもっと出番をつくらせて、イスラム社会の権威 ある決定として、ラーディンを指名手配させ、裁かせる仕組みをつくることが重 要だと思うのです。 そして、そのイスラムの決定のお手伝いを米国等が実力を持って行うことが最良 の策だと思うのですが、いかがでしょうか。 そして、そのような対イスラム&対欧米外交を、宗教的に中立な日本(場合に よっては、中国等アジア諸国とともに)が、積極的に展開できるのではないかと 思っております。 今、私自身、そのラインに沿って、できる限りの働きかけを行おうとしています。 先日は、米国関係者等と会って、この趣旨を説明したら、「これは、大変示唆に 富んだ提案なので、早速検討してみる」といっていました。勿論、外務省や政界 にも働きかけてみたいと思っております。 末松義規衆議院議員(44歳) 新創造ニュース第20号より ・末松義規ホームページはこちら http://home3.highway.ne.jp/~suematu/ ■トピックス 29日、与党による修正を受けたテロ対策特別措置法が参議院を通過し、成立 しました。民主党はシビリアンコントロールを徹底する観点から修正案を提出 しましたが、残念ながら否決されました。しかし、これから実際の自衛隊派遣 に向けて政府の暴走を許さないためにも、また遅れている国内のテロ対策を進 めるためにも、引き続き徹底した議論を展開していきます。 国会軽視の自衛隊派遣は許さない〜斉藤つよし議員(10/26) http://www.dpj.or.jp/news/200110/20011026_situgi2.html 与党が画策した党利・党略に基づく選挙制度改悪は、野党や国民の怒りの声に 圧されて白紙撤回せざるをえなくなりました。しかし与党は、1年以内に再度 選挙制度再編案をまとめるとしています。油断はできません。 「民主主義の冒とく!哲学も理念もない」鳩山代表が緊急会見(10/25) http://www.dpj.or.jp/news/200110/20011025_hatokaiken.html 党利党略の衆院選挙制度改悪に熊谷国対委員長が強い憂慮(10/25) http://www.dpj.or.jp/news/200110/20011025_kumagai.html アフガニスタンからの難民は日本国内にもいます。その多くはタリバンによる 弾圧を受けた人々ですが、日本政府は、難民申請中の多くの人たちを拘束し、 非人道的な取り扱いや尋問をしているのです。国籍のみを理由に拘束し退去強 制手続きを進めることは重大な人権侵害です。 アフガニスタン難民および復興支援に関する緊急アピールを発表(10/29) http://www.dpj.or.jp/news/200110/20011029_appel.html ネクストキャビネットin NETに寄せられた政策アイデアからの法案化第1号は 「テレビ字幕普及法案」。提案した重度聴覚障害者の深田麗美さんと母親の美 知子さんが、法案化作業を行った島聡、武正公一議員とともに、直接法案を提 出しました。 「テレビ字幕普及法案」を議員立法で提出(10/30) http://www.dpj.or.jp/news/200110/20011030_jimaku.html ■フォーカス / ネクストキャビネット大臣紹介(6) ネクストキャビネット(NC)は、民主党の政策全般を迅速に処理し、法令審 査と「閣議合意」のふたつを兼ねる意思決定を行っている機関です。現在の与 党内閣よりも若々しく、かつ専門的なメンバーをそろえ、いつでも実際に政権 を担当できように活動しています。 「DP-MAIL」では、新生・第3次ネクストキャビネットの各大臣を、本人の抱 負を交えて連載で紹介していきます。第6回は、野田佳彦行政改革・規制改革 担当大臣と筒井信隆農林水産大臣です。 <行政改革・規制改革担当大臣> 野田 佳彦(のだ よしひこ) ○プロフィール 衆議院議員 千葉県4区選出 1957年5月20日生まれ 千葉県出身 ○抱負と決意 私は、今は亡き松下幸之助翁が創設した(財)松下政経塾の第1期生です。既 存の政治、経済、社会等の仕組みを根こそぎ変える「ニッポンまる洗い」が私 の志です。 さて、私の担当する部門は、小泉首相が掲げる構造改革の柱である特殊法人改 革を扱うことになります。首相は157の特殊・認可法人を「原則廃止か民営 化させる」指示を出していましたが、各省庁の回答はほぼ横並びで拒絶してい ます。官僚や族議員などの頑強な抵抗勢力とガチンコでぶつかり合う分野だけ に、とてもやり甲斐を感じます。 そして、何よりもカウンターパートになる小泉内閣の行政改革担当相は、同じ 昭和32年生まれの石原伸晃氏です。しがらみにとらわれない若々しい丁々発 止の論戦をする決意です。 ○ホームページ http://www.nodayoshi.gr.jp/ <農林水産大臣> 筒井 信隆(つつい のぶたか) ○プロフィール 衆議院議員 新潟県6区選出 1944年11月10日生まれ 新潟県出身 ○抱負と決意 農林漁業者の民主党支持率は非常に低い。民主党は都市型政党というイメージ が強く、独自の農林漁業政策をアピールしてないからです。 (1)早急に民主党の農林漁業政策を出したい。政府が戦後一貫して続けてき た農薬、化学肥料、農業機械を多用する規模拡大路線一本やりでなく、場当た り的な減反政策でなく、哲学のない補助金ばらまき政策でもないものです。食 糧木材供給など本来的な役割だけでなく、エネルギー工業原材料供給、水資源 涵養、温暖化ガス吸収削減の役割や、農山漁村維持機能等々を最大限発揮させ ることを目的とします。保護と市場競争を統一させながら、循環・協業経営を 確立することによってそれを実現したい。 (2)さらに現在、狂牛病等々食の安全性をおびやかす状況が起こっています。 有機農業や食品Gメン、食品安全行政の一体化、遺伝子組み替え食品表示問題 など食の安全性四法を議員立法として早急に提案したい。食の安全性に対する 国民の関心にきちんとこたえていきたい。これらいろいろ抱負を持っています。 これをどこまで実現できるか最大限やっていきたいと思っています。 ○ホームページ http://tutui.org/ ■このメールマガジンについて ・民主党メールマガジン「DP-MAIL」 ・編集・発行 民主党広報・宣伝委員会 〒100-0014 東京都千代田区永田町1-11-1 ・「DP-MAIL」は、視覚障害を持つ方などが音声読み上げソフトを使って 読む場合を考え、飾り文字や罫線などを極力使わないようにしています。 ・ご意見・ご感想を prc@dpj.or.jp までお寄せください。 ・このメールマガジンの配信登録解除、送付先変更については、以下のペ ージで手続きしてください。 http://www.dpj.or.jp/apply/off_mail.html ・掲載内容を故意に歪める形での再配布はご遠慮ください。 Copyright(C)2001 民主党 ■民主党は、高齢者や障害者がアクセスしやすい情報発信をめざします。