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民主党メールマガジン
DP-MAIL 第70号 2002年10月31日
編集・発行/民主党広報・宣伝委員会

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   http://www.dpj.or.jp/apply/dpmail/

■目次
【乾坤一擲】日朝交渉に臨む姿勢を立て直せ(鳩山由紀夫代表)
【国会便り】必ず遺志は継ぐ(江田五月参院議員)
【トピック】統一補選、山形4区で圧勝/石井紘基議員、凶刃にたおれる
【重要見解】総合デフレ対策について 他

■乾坤一擲(けんこんいってき/鳩山由紀夫代表コラム)

<日朝交渉に臨む姿勢を立て直せ>

みなさん、こんにちは。

ご承知のとおり、日朝国交正常化交渉が2年ぶりに再開されましたが、交渉は
平行線をたどり、2日間の日程を終えました。拉致被害者のご家族のみなさん
の帰国日程も決まりませんでした。極めて残念なことです。北朝鮮にはこの問
題に対して誠実な対応を求めます。ただ、一時帰国を前提にして5名の生存者
の方々の帰国が認められたのですから、北朝鮮側には「今更何を言うか」との
思いがあるのでしょう。外務省の初動のときの詰めの甘さが交渉を難しくして
います。それだけに、その反省の下に、粘り強く当たってもらわねばなりませ
ん。

北朝鮮の核開発問題についても、ほとんど進展がありませんでした。北朝鮮が
核開発をしていることは、日本の安全保障にとって最大の脅威であることは間
違いありません。北朝鮮が一刻も早く核開発を中止し、核査察を受け入れ、国
際的な合意を遵守するよう、日本政府としても各国と連携を取りながら強い態
度で働きかけることが肝要です。

いずれにしても、国交正常化交渉が進展しない根拠は、小泉首相および政府の
見通しが極めて甘かったことにあります。日朝首脳会談の30分前に8名の死
亡が報告されたこと。もっと以前に知り得ていたら、対応は変わっていたこと
でしょう。また、日朝平壌宣言の中に、「拉致」の2文字を入れることができ
なかったことが、相手側に「拉致問題は大方解決済み」と言われてしまう原因
となりました。そもそも、金正男氏が昨年日本に偽造パスポートで入国した際
に、小泉首相や当時の田中外相が何も調べることもなく、あっという間に特別
機で彼を帰国させてしまいましたが、拉致問題の重要性を認識していたとした
ら、彼を簡単に帰すなどありえなかったはずです。

また小泉首相は、北朝鮮の核開発を知っていた、すなわち北朝鮮が米朝間の国
際的な合意を破っていたことを事前に知っていたにもかかわらず、すでにその
内容が守られていない(と知りつつ)平壌宣言に署名してしまいました。その
ために北朝鮮側からは、日本との関係を素通りして「核開発問題は米朝間の問
題だ」などと言われてしまう始末です。

そこで、私は「政府の初動が甘かった」と党首討論で小泉首相に申し上げたの
です。小泉首相は私が「初動が遅かった」と言ったように話をすり替えて、ト
ンチンカンな答弁をしていました。「初動が遅かった」のではなく、「初動が甘
かった」のです。したがって、今後も交渉は難航するでしょう。拉致被害者の
方々やそのご家族の方々のことを思うと、非常に辛いものがあります。

政治評論家の森田実さんは、最初から「日朝首脳会談は失敗」と喝破しておら
れましたが、北朝鮮の方がはるかに追い詰められた状況であるにも関わらず、
交渉技術においては、それをカバーして余りあるほどの差があると言わざるを
えません。

昨日、政府が「総合デフレ対策」なるものを発表しました。野村総合研究所の
植草一秀さんに言わせると、「20点」の評価でした。それは、(1)経済を立
て直すためのマクロ政策がない、(2)金融再生のルールが結局何も決められ
なかった、(3)財務省ペースで、日本政策投資銀行という特殊法人の肥大化
に手を貸している、ということでした。

この「総合デフレ対策」には致命的な欠陥があります。それはこの対策が閣議
で決定も了承もされていないものだということです。金融庁の作成した「金融
再生プログラム」がその一部のようですが、これは金融庁が各役所に要望する
というシロモノで、何の拘束性もないのです。これでは竹中大臣が作った単な
るペーパーで終わることになりそうです。

民主党が以前から主張している「金融再生ファイナルプラン」や「金融アセス
メント法」などの方が、はるかに実効性のある政策であることが証明されまし
た。経済政策で小泉内閣は致命傷を負うことになるでしょう。

民主党代表 鳩山由紀夫

■国会便り

<必ず遺志は継ぐ>(江田五月参院議員)

統一補選で鳥取市郊外の浦富海岸にいたとき、「石井紘基さんが暴漢に刺殺さ
れた」との電話が飛び込んできた。秘書の声は震え、私の心臓は早鐘を打った。
紺碧の秋空と群青の日本海が、あまりにも不釣合いだった。

私たちは学生運動以来の仲だ。私は退学で東欧へ。後に彼は、社会党本部から
モスクワ大学へ。その都度友人たちと、送別の高楼に登った。マルクス法哲学
を学んだ彼は本格的理論家で、本格的才媛のナターシャを連れて帰って来た。

父・江田三郎が離党したとき、彼は黙って従った。父が死の床に伏したとき、
彼は私に「親父の後を継げ」と迫った。そして、秘書として私を助けてくれた。

彼の国会での舌鋒は鋭かった。綿密な調査があるから、敵は彼を恐れた。彼を
襲った刃は、単なるはぐれ右翼ではない。事件の本質を見なければならない。

浅沼事件のとき、委員長代行だった父は、「おまえらに何が出来るか」と警護
の警官を払い除けた。石井さんは、そんな父を愛した。警護強化など求めては
ならない。「踏みにじられし民衆に、命を君は捧げぬ」という若き日の歌声が、
石井さん、聞こえるよね。必ず遺志は継ぐ。合掌。

 ●故・石井紘基議員 略歴
 1940年、東京都世田谷区生まれ。93年に日本新党から衆院選に出馬し、
 初当選。自由連合、さきがけを経て、96年に民主党に参画した。当選3回。
 民主党東京都総支部連合会副会長の他、今臨時国会では、衆議院の災害対策特
 別委員長を務めていた。

  江田五月参議院議員(61歳)
      http://www.eda-jp.com/

■トピック

27日に投開票が行われた統一補欠選挙では、山形4区で民主党公認の斎藤淳
候補が圧勝したものの、残りの6選挙区では擁立候補の当選を果たすことがで
きず、厳しい結果となりました。また、国会で政治腐敗や汚職を先頭に立って
追及してきた民主党の石井紘基議員が25日、右翼を自称する男に刺され亡く
なりました。民主党は石井議員の死を心から悼むとともに、容疑者の逮捕を踏
まえ、事件の背景の迅速な解明を捜査当局に求めています。

<テキスト>

 ●国会の動き

  「政府の経済対策は国民の実感とかけ離れている」鳩山代表(10/30)
      http://www.dpj.or.jp/news/200210/20021030_03hato.html

  【党首討論】不良債権処理加速策などめぐって議論(10/30)
      http://www.dpj.or.jp/news/200210/20021030_02qt.html

 ●政策活動

  【NC】「北朝鮮問題に関する考え方」を了承(10/29)
      http://www.dpj.or.jp/news/200210/20021029_04kangaekata.html

  【NC】耐震校舎整備法案の提出決める(10/29)
      http://www.dpj.or.jp/news/200210/20021029_03taishin.html

  【NC】18の調査会・PT・WTを設置(10/29)
      http://www.dpj.or.jp/news/200210/20021029_02chousakai.html

 ●統一補選

  「次の選挙に向け、勝てる態勢を」岡田幹事長代理(10/29)
      http://www.dpj.or.jp/news/200210/20021029_01okada.html

  【統一補選】衆院山形4区で民主党公認の斎藤淳氏が初当選(10/27)
      http://www.dpj.or.jp/news/200210/20021027_01yamagata4.html

 ●石井紘基議員事件

  石井紘基さん「お別れの会」を11月7日に開催(10/29)
      http://www.dpj.or.jp/news/200210/20021029_08owakare.html

  石井紘基議員の死を悼む党声明を発表(10/25)
      http://www.dpj.or.jp/news/200210/20021025_04touseimei.html

  「石井議員の正義への志を受け継ぐ」鳩山代表会見(10/25)
      http://www.dpj.or.jp/news/200210/20021025_06hato.html

  「怒りを胸に正義貫く」石井議員刺殺に鳩山代表(10/25)
      http://www.dpj.or.jp/news/200210/20021025_01hato.html

 ●その他

  民主党経済再生本部が第2回会合(10/31)
      http://www.dpj.or.jp/news/200210/20021031_01saisei.html

  「人権擁護法案の抜本修正へ全力尽くす」中野幹事長が集会挨拶(10/30)
      http://www.dpj.or.jp/news/200210/20021030_01nakano.html

  鳩山代表がアフガン外相と会談(10/30)
      http://www.dpj.or.jp/news/200210/20021030_01afghan.html

  代表選挙郵便投票の制度改善に向け検討機関設置決める(10/29)
      http://www.dpj.or.jp/news/200210/20021029_05daihyousen.html

  党憲法調査会長に仙谷議員が就任(10/29)
      http://www.dpj.or.jp/news/200210/20021029_07kenpou.html

<ビデオ>

 ●鳩山代表 定例記者会見(10/30)
   200k
   http://asx.pod.tv/dpj/free/2002/20021030hatokaiken_v200.asx
   56k
   http://asx.pod.tv/dpj/free/2002/20021030hatokaiken_v56.asx

 ●鳩山代表 緊急記者会見(10/25)
   200k
   http://asx.pod.tv/dpj/free/2002/20021025hatokaiken_v200.asx
   56k
   http://asx.pod.tv/dpj/free/2002/20021025hatokaiken_v56.asx

■重要見解

 ・政府の「改革加速のための総合対応策」について(10/30)
      http://www.dpj.or.jp/seisaku/zaisei/BOX_ZA0067.html

 ・現時点での北朝鮮問題に関する考え方(10/29)
      http://www.dpj.or.jp/seisaku/gaiko/BOX_GK0090.html

 ・石井紘基議員刺殺事件の容疑者逮捕にあたって(談話、10/26)
      http://www.dpj.or.jp/seisaku/unei/BOX_UN0105.html

 ・石井紘基議員の死を悼む(党声明、10/25)
      http://www.dpj.or.jp/seisaku/unei/BOX_UN0104.html

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