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民主党メールマガジン
DP-MAIL 第72号 2002年11月14日
編集・発行/民主党広報・宣伝委員会

 DP-MAILのバックナンバーはこちらから
   http://www.dpj.or.jp/apply/dpmail/

■目次
【乾坤一擲】試練を通じて飛躍する時(鳩山由紀夫代表)
【国会便り】準公的サービスこそ雇用拡大の切り札(枝野幸男衆院議員)
【トピック】民主党経済再生プランを発表
【重要見解】地方分権推進改革会議の事務・事業に関する最終報告について 他
【政策情報】民主党経済再生プラン 他
【お知らせ】民主党国会レポート2002がオープン

■乾坤一擲(けんこんいってき/鳩山由紀夫代表コラム)

<試練を通じて飛躍する時>

みなさん、こんにちは。

世間の風とはこんなものなのでしょうか。同じことを行なっても、好まれてい
るときには期待感をもって書かれ、そうでないときには否定的に書かれるもの
のようです。

この月曜日に、川内博史議員の案内で鹿児島の最福寺をお伺いし、池口恵観法
主の下で妻の幸とともに護摩業に加わりました。法主が護摩の札を次々に焚き
入れ、燃え上がる炎の前で正座しお経を唱えながら耐える業です。炎は3千度
にもなる勢いですので、あとで水膨れができるほどに本当に熱い修行でした。
幾度も、「もう、我慢できない」という気持ちになりかけましたが、「国民の多
くがもっと苦しいときに、この位の熱さで我慢できなければ、野党の党首が務
まるわけがない」と自分を説得し、1時間半を耐えることができました。法主
にも喜んでいただきました。苦難を通じて人間は成長していくものだと信じた
いところです。

ところが、たまたまある週刊誌の記者が池口法主を取材にきており、私が格好
の餌食になりました。「鳩山民主党の挽歌──ついに出家か」などというよう
なタイトルにするものですから、ひどい話です。この取材記者がまともに修行
をしていたのなら、こんな記事は書かなかったことでしょう。先日の明治学院
大学に乱入した「電波少年」のコーラス隊といい、一部マスコミの程度の低さ
にはあきれるばかりです。

さて、イラクが国連決議を無条件で受け入れたことは、まずはひと安心といっ
たところでしょう。国連安保理は8日に、イラクに対する大量破壊兵器の査察
および廃棄に関する決議を全会一致で決めていました。アメリカの強硬姿勢だ
けでなく、全ての国が足並みをそろえたことが、イラク国会の拒否にもかかわ
らず、フセイン大統領をして決議を受け入れさせたのでしょう。

査察に関する日程や条件がかなりタイトであるだけに、今後のイラクの動向を
注視していかなければなりませんが、大事なことは、これからも国際社会が戦
争を回避させ、平和的な手段で紛争を解決するために協力することです。戦争
には勝者はありません。戦争は全てを敗者にします。憎しみの連鎖は断たなけ
ればなりません。アメリカなどに武力行使の口実を与えない努力が今後とも必
要です。

株価がバブル後最安値を更新し続けています。ちょうど昨日は7〜9月期のG
DPが年率3%増と発表されたのですが、実感がなく、市場も全く反応しませ
んでした。それどころか、株価は下がる一方です。ついに経済界もたまりかね、
「小泉ではだめだ」と声高に叫び始めました。

数日前、党本部に東京の老舗の佃煮屋さんが要請に来られました。「黒字を出
しているのにRCC送りだ」と言われ、「こんな無茶な話はない」と政府の金
融政策への不信感を露わにしておられました。頑張っている優良な老舗会社の
生殺与奪の権利まで政府が握るとはとんでもないことです。いよいよ「総合デ
フレ対策」には愛想が尽きました。小泉・竹中路線が続く限り、日本の景気が
回復することはありません。

北朝鮮の拉致被害者で、亡くなられたと報告を受けていました松木薫さんのご
遺骨が、鑑定の結果ご本人のものではないことが明らかになりました。この一
件でも分かるように、北朝鮮は拉致事件についても辻褄合わせを行ない、真実
を明らかにしていません。私は小泉総理が訪朝する前に、「毅然として交渉し
てきてください。手ぶらで帰ってくることを恐れることはありませんから」と
申し上げていました。相手を鵜呑みにする外交は外交ではありません。もっと
腰を低く構えなければ、今後とも日朝国交正常化交渉は相手の思うつぼになっ
てしまう危険性があります。北朝鮮に対して、拉致事件の全ての真相を明らか
にすることを強く求めます。

民主党代表 鳩山由紀夫

■国会便り

<準公的サービスこそ雇用拡大の切り札>(枝野幸男衆院議員)

日本を取り巻く問題を現象面から見ると不良債権や財政赤字とともに失業問題
が深刻です。失業はその当事者にとってはもちろんのこと家族の生活を一変さ
せますし社会不安の最大の要因になります。失業問題への対策としてはセーフ
ティーネットと新産業創造が言われています。いずれにしても失業者を吸収で
きるだけの新しい雇用の場を作り出さなければ問題は解決しません。

新しい雇用の場としては国際競争力のある新たな分野の開拓がよく言われてい
ます。しかし、果たしてこうした発想で良いのでしょうか。

「ベルリンの壁」崩壊以降中国に象徴されるように世界の労働市場には安くて
優秀な労働力が大量に存在するようになりました。大量の雇用を生み出す産業
においては労働力を安く調達できるかどうかが国際競争の上で決定的要因にな
ります。このような労働集約型産業において日本が国際競争力を確保できるで
しょうか。

もちろん最先端の研究開発やエンターテーメントの分野など、国際競争力を持
つ分野は今もたくさんあります。また「規格大量生産」にこだわらない方法で
伸びている製造業もあります。だからこそ国際収支は黒字なのですが、それら
はいわゆる知識集約型産業であって大量の雇用吸収力を持つ分野ではありませ
ん。日本で生まれた競争力ある技術や製品でも、規格大量生産ができる段階で
は労働力の安い国へと移転が可能になることが多いのです。あれだけ騒がれた
ITの世界でも半導体生産などそれなりの雇用吸収力を持つ部分は台湾・韓国
へ、さらには中国へと安い労働力を求めてあっという間に移動をしてしまって
います。

資源のない日本ですから、これからも国際競争力のある分野を次々と生み出し
ていく必要があります。しかし、日本の労働対価がまだ安かった高度成長時代
とは異なり、国際競争力のある新産業が必ずしも雇用の受け皿にはならないこ
とをしっかりと認識すべきです。

こうした国際環境において雇用の受け皿になりうるのは、国内における準公的
サービスの分野です。高齢化の中で介護を中心とする高齢者向けサービスの需
要は今後大幅に伸びていきます。こうした分野では、どうしてもマンパワーが
必要な上に海外移転など不可能ですし、海外から安い労働力を受け入れても顧
客満足を得られる可能性は低いでしょう。環境保全のような分野や少子化に歯
止めをかけるための育児・教育支援、女性の社会進出に伴う家事支援ビジネス
など、これから必要性が高まりかつ一定量の雇用を生み出しうる分野は多々あ
ります。

こうした分野は、必ずしも普通の意味でのマーケットメカニズムが働きにくい
分野です。スタートの段階では政策誘導が必要でしょうし、介護や環境では公
的関与が不可欠です。特に介護やその経済的裏づけとなる年金などをしっかり
と整備することは、将来不安による過剰貯蓄の傾向を弱め国内での消費を拡大
させる要因にもなります。

例えば介護サービスは雇用吸収という意味でたいへんな期待を持てる分野です
が、現在の介護報酬基準では「一家を養う」ような収入を期待するのが困難で
す。そのために需要は多いのに供給不足で、十分な介護サービスの提供ができ
ていません。介護報酬基準を引き上げて「介護で一生食べていける」という水
準を確保することが、単に高齢者福祉にとどまらず雇用の吸収という意味でも
重要です。

無駄な公共事業を削減してこうした分野への予算配分を高めることが、雇用対
策としても今最も重要なことです。

  枝野幸男衆議院議員(39歳) EメールニュースレターVol.80より
      http://www.edano.gr.jp/

■トピック

政府の総合デフレ対策の欠陥があらわになる中で、民主党は8日に経済再生プ
ランを発表し、緊急の景気対策やセーフティネットの整備を中心に国会論議を
リードしています。また、アフガニスタンの女性たちを日本に招き、男女共同
参画社会のあり方を議論するアフガニスタン女性支援会議の開催が26日に決
まり、党男女共同参画委員会が中心になって準備を進めています。

<テキスト>

 ●国会の動き

  「防衛庁長官発言は国会審議への干渉」佐藤国対委員長(11/14)
      http://www.dpj.or.jp/news/200211/20021114_02ishiba.html

  【参院財金委】金融アセス法案など2法案が審議入り(11/14)
      http://www.dpj.or.jp/news/200211/20021114_01houan.html

  【参院本会議】谷議員、ひとり親家庭への実効ある支援求める(11/13)
      http://www.dpj.or.jp/news/200211/20021113_04tani.html

  【衆院農水委】有明海再生法、与党修正案を可決(11/12)
      http://www.dpj.or.jp/news/200211/20021112_06ariake.html

  【衆院農水委】楢崎議員、有明海再生へ中・長期開門調査を要請(11/12)
      http://www.dpj.or.jp/news/200211/20021112_02narasaki.html

  【衆院本会議】北橋議員、原子力安全行政の立て直し迫る(11/12)
      http://www.dpj.or.jp/news/200211/20021112_01kitahashi.html

  【衆院特法委】筒井議員、農水相秘書官疑惑の新事実を提示(11/11)
      http://www.dpj.or.jp/news/200211/20021111_02tsutsui.html

  【衆院特法委】生方議員、政府の景気対策欠落を批判 (11/11)
      http://www.dpj.or.jp/news/200211/20021111_01ubukata.html

  【衆院本会議】木下議員、構造改革特区法案の欠陥を指摘 (11/8)
      http://www.dpj.or.jp/news/200211/20021108_02kinoshita.html

 ●政策活動

  【NC】知的財産基本法案への賛成決める(11/12)
      http://www.dpj.or.jp/news/200211/20021112_05chiteki.html

  【NC】人権擁護法案での抜本修正要求を確認(11/12)
      http://www.dpj.or.jp/news/200211/20021112_04jinken.html

  「民主党経済再生プラン」を発表(11/8)
      http://www.dpj.or.jp/news/200211/20021108_03plan.html

  党経済再生本部第三回会合開く(11/8)
      http://www.dpj.or.jp/news/200211/20021108_00saiseihombu.html

 ●その他

  「天下りと談合を今こそなくす時」鳩山代表(11/13)
      http://www.dpj.or.jp/news/200211/20021113_03hato.html

  40歳未満のC型肝炎検診実施へ、厚労相が表明(11/13)
      http://www.dpj.or.jp/news/200211/20021113_02kanen.html

  「支持拡大へ党改革を着実に進める」岡田幹事長代理(11/12)
      http://www.dpj.or.jp/news/200211/20021112_03okada.html

  民主党アフガニスタン女性招聘事業がスタート(11/8)
      http://www.dpj.or.jp/news/200211/20021108_04afghan.html

<ビデオ>

 ●鳩山代表 定例記者会見(11/13)
   200k
   http://asx.pod.tv/dpj/free/2002/20021113hatokaiken_v200.asx
   56k
   http://asx.pod.tv/dpj/free/2002/20021113hatokaiken_v56.asx

 ●海江田政調会長 記者会見(民主党経済再生プラン発表、11/8)
   200k
   http://asx.pod.tv/dpj/free/2002/20021108kaiedakaiken_v200.asx
   56k
   http://asx.pod.tv/dpj/free/2002/20021108kaiedakaiken_v56.asx

■重要見解

 ・東京大気汚染公害訴訟に対する国の控訴決定について(談話、11/8)
      http://www.dpj.or.jp/seisaku/kankyo/BOX_KA0062.html

 ・地方分権推進改革会議に関する最終報告について(談話、11/7)
      http://www.dpj.or.jp/seisaku/gyosei/BOX_GY0044.html

■政策情報

 ・母子家庭の母と子を支えたい〜まず、就労保障と住宅を(11/1)
      http://www.dpj.or.jp/seisaku/jinken/BOX_JK0050.html

 ・民主党経済再生プラン〜起業・雇用創出・国民生活の質向上へ(10/30)
  (骨子)
      http://www.dpj.or.jp/seisaku/zaisei/BOX_ZA0068.html
  (全文)
      http://www.dpj.or.jp/seisaku/zaisei/BOX_ZA0069.html

■お知らせ

民主党は、第152〜154回国会を通じて、70本を越える議員立法を提出
するなど優れた政策力を示してたたかいました。そうした民主党の政策活動を
網羅した「民主党国会レポート2002」をいよいよホームページで公開!ぜ
ひご覧下さい。

 ・民主党国会レポート2002
      http://www.dpj.or.jp/seisaku/sogo/report2002/

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