民主党メールマガジン
DP-MAIL 第111号 2003年9月4日
編集・発行/民主党広報・宣伝委員会
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■目次
【ハイライト】小泉内閣の2年3カ月を斬る
〜枝野幸男政調会長インタビュー(後)
【トピックス】総選挙勝利へ態勢づくり進む
【談話・見解】埼玉県知事選挙の結果について、他
【お知らせ!】民主党マニフェスト公聴会in札幌
NPO政策・予算公開ヒアリングin京都
■ハイライト
進まぬ改革 増える国民負担〜小泉内閣の2年3カ月を斬る
枝野幸男政策調査会長インタビュー(後編)
<行政改革
〜当事者へ丸投げ 指導性全くなし>
――「国の事業についてゼロから見直す」、郵政では「国民に公社化後の具体
像を示す」と。
枝野 「ゼロからの見直し」を彼自身は全くやっていない。丸投げをしている。
丸投げの相手はだれかといったら、役所と族議員そのものだ。必要性があった
から行政はどんどん大きくなっていくわけで、必要だという理由はいくらでも
つくれる。それをゼロベースで見直して小さくする、改革をするためには外か
ら強引にやるしかないはずだ。
ところが、小泉さんのは「ゼロで見直してこうします」という具体像がなく、
全部当事者に丸投げしている。道路公団が典型的だが、確かに民営化推進委員
会をつくり、民営化推進委員会は外部の人。この人たちが決めてきたことを無
条件で強引に進めなければ改革は進まないのに、彼らが出した答申に基づいて、
具体策は国交省と道路公団に決めさせた。改革を一番嫌うのが当事者たちなの
だから、そこに具体策を任せた瞬間に骨抜きになるのは過去何度も経験してい
る話。
一番決定的なのは、石原大臣に権限を与えなかったこと。「石原に決めさせる
から扇は言うことを聞け」というリーダーシップを小泉さんがとらない限りは
物事は進まない。
――「地方分権を推進する」とも。
枝野 地方分権は、まさに霞が関にも族議員にとっても一番困るわけだ。自民
党の権力の源は「おれが予算を持ってきてやった」で、これ自体幻想、まやか
しだが、地方分権ならそれができなくなるわけで、本来一番抵抗の激しいとこ
ろのはずだ。財務大臣と総務大臣で議論させたら、分権させたくない財務大臣
と、一応表向き分権に積極的な総務大臣で意見が分かれるのは当たり前だ。意
見が分かれているところがスタートラインなのに、「意見が分かれますね」が
ゴールになっており、全く支離滅裂だ。
<社会保障改革
〜大きな絵描けない 明確に理念が違う>
――年金・医療・介護の関係では「自助と自律の精神を基本として」、「世代
間
の給付と負担の均衡を図る」と言っていた。
枝野 小泉さんが言っているスローガンはかなりの部分は我々と共通している
と思うが、ここは我々と明確に違う。
確かに少子高齢社会が急速に進むことで世代間のギャップは非常に大きい。だ
からといって弱肉強食、全部を自己責任で現代社会が成り立つのか。安心して
年をとることのできない社会、お年寄りがさらに老後の心配をしなければなら
ない社会。こういう社会は当事者にとり不幸だし、世の中にお金が循環してい
かないという意味で経済に対してもマイナスだ。自己責任・弱肉強食だけでは
回っていかないというのは、20世紀の歴史の一つの結論だと思う。
本当に取り組まなければならないことは、実は年金とか医療とか介護という安
心の問題と、いままでの新幹線や高速道路に象徴される開発型のお金の使い方
と、このバランスをどう変えていくのかだ。年金の財源は足りなくなって若い
人の負担が増えていく。そのかわり少子高齢社会の中ではいままでのように高
速道路や新幹線をバンバンつくる必要はない。だから開発型に使っていたお金
を安心のために移しかえればいい。これが私たちの基本的な考え方だ。
その大きな絵が彼らにはない。彼らは年金は年金、医療は医療の中で考えてい
る。その中で考えていたら、「お金が足りないからもっともらう」か、「お金
が
足りないから自己責任でやってくれ」となる。道路をつくる金を減らして年金
を増やすことはいくらでもできる。
――「2002年までに京都議定書の発効を目指して最大限努力する」、ゴミ
ゼロ作戦で「大都市圏を、新しいゴミゼロ型の都市に再構築する構想について
具体的検討を行う」の部分は。
枝野 ゴミゼロが一番典型だが、小泉さんには言いっぱなしでその後何にも進
んでいないのがたくさんある。雇用を何百万人増やすと就任直後バーンと打ち
上げたが、あれはどこに行ってしまったのだろう。我々も国会の中では折を見
て追及しているが、メディアも含めて動いているが、進まないというのは取り
上げてもらえるが、全く無視して動かなくなっている話は、小泉さんにとって
は都合よくメディアからも無視されている。郵政もそう。公社化したが、話は
全く進んでいない。まさに小泉さんの言いっぱなしのこれが一番無責任の典型
だと思う。
<足を引っ張られず 遠慮なく変える>
――総体として小泉さんで改革が進まない理由、我々だったらこうするという
ことを最後に伺いたい。
枝野 よかれあしかれ日本は民主主義の国で多数決で物事を決める。トップが
代わったとしても自民党の議員は変わっていない。見た目、表現方法は変わる
かもしれないが、最終的には多数決で物事が決まり、変わりっこないのが本質
だ。自民党の総裁である限り小泉さんにはできない。議院内閣制で民主主義で
ある以上はそれが必然だということを、我々はもう1回きちっと認識しなけれ
ばならないし、国民に伝えなければいけない。
民主党は、少なくとも小泉内閣、あるいは自民党と違って、政官業癒着の構造
の中に入っていない。族議員と一緒になって税金のピンハネをするわけでもな
ければ、役所の古い構造と一緒になり天下りの枠組みをうまく利用しているわ
けでもない。政官業の癒着の構造によって足を引っ張られることが、ゼロとは
言わないが、100点満点で20対80か、10対90か、それぐらい違う
わけだ。だから変えなければならないところは、遠慮なく変えていくことがで
きるという構造が一つだ。
二つ目には、そのことを信じてもらうために私たちは具体策を出す。スローガ
ンでいくら言っても、実際2年半変わっていないわけだ。我々は、例えば「地
方分権を進める」は、「15 兆円の一括交付金を地方に自由に使わせます」
という具体的な数字を含めてお約束をする。あるいは「トータルで2兆円プラ
ス2兆円の4兆円の失業者の再就職支援の予算を組みます」。具体的な数字で
約束をすれば、やったかやっていないかはっきりする。「聖域なき構造改革」
と言っても、実行できたかできていないか主観的なものは、実行できなくても
ごまかせる。我々はやらなかったら、「やっていない」と明確に言われるよう
な具体的な約束を総選挙に向けて示す。それを実行できるのは、我々のしがら
みの小さな構造だ。
■トピックス
総裁選挙をめぐって自民党内の派閥間の争いが伝えられていますが、民主党は
自由党、社民党との協力のもとで総選挙の勝利に向けた態勢を着々と築いてい
ます。公認・推薦候補は、現在280を越える選挙区で擁立が進められ、今月
中に空白区をなくすため大詰めの調整に入っています。また、菅代表と小沢党
首による全国遊説も仙台、札幌、広島、福岡と続き、今週は松山へ。新しい民
主党への期待が各地に広がっています。
<テキスト>
●総選挙関連
総選挙追加公認・推薦候補46人を発表(9/2)
http://www.dpj.or.jp/news/200309/20030902_03kounin.html
【臨時常任幹事会】新たに衆院38人公認・8人推薦決める(9/2)
http://www.dpj.or.jp/news/200309/20030902_02joukan.html
29選挙区での協力で合意=民主・社民党首会談(8/29)
http://www.dpj.or.jp/news/200308/20030829_02kandoi.html
菅代表・小沢党首、博多で政権交代を訴え(8/29)
http://www.dpj.or.jp/news/200308/20030829_01hakata.html
菅代表と小沢党首、広島で民主導政権実現に向け熱い訴え(8/28)
http://www.dpj.or.jp/news/200308/20030828_01hiroshima.html
●幹部会見
「総選挙勝利に向け、着々と準備を進める」岡田幹事長(9/3)
http://www.dpj.or.jp/news/200309/20030903_01okada.html
「埼玉新知事の姿勢はわが党と共通」菅代表(9/2)
http://www.dpj.or.jp/news/200309/20030902_04kan.html
●その他
【次の内閣】マニフェストの防衛・経済政策を議論(9/2)
http://www.dpj.or.jp/news/200309/20030902_05nc.html
諸準備を確認=合併準備委員会(8/31)
http://www.dpj.or.jp/news/200308/20030831_02gappei.html
埼玉県知事選挙で上田清司氏が初当選(8/31)
http://www.dpj.or.jp/news/200308/20030831_01saitama.html
長崎で第1回マニフェスト公聴会を開催(8/30)
http://www.dpj.or.jp/news/200308/20030830_01nagasaki.html
菅代表、福岡でNPOシンポに参加(8/29)
http://www.dpj.or.jp/news/200308/20030829_03npo.html
<ビデオ>
岡田幹事長拡大定例会見(9/3)
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菅代表定例会見(9/2)
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菅・小沢共同街頭演説会(福岡、8/29)
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菅・小沢共同記者会見(福岡、8/29)
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菅・小沢共同街頭演説会(広島、8/28)
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菅・小沢共同記者会見(広島、8/28)
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菅・小沢共同街頭演説会(札幌、8/24)
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菅・小沢共同記者会見(札幌、8/24)
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■談話・見解
総選挙公認・推薦候補者一覧(9/2日現在)
http://www.dpj.or.jp/news/200308/candidates.html
埼玉県知事選挙の結果について(談話、8/31)
http://www.dpj.or.jp/seisaku/unei/BOX_UN0141.html
北朝鮮問題をめぐる六カ国協議について(談話、8/29)
http://www.dpj.or.jp/seisaku/gaiko/BOX_GK0128.html
■お知らせ!
<民主党マニフェスト公聴会in札幌>
日 時:2003年9月10日(水)
18:00〜20:00
会 場:京王プラザ札幌
(札幌市中央区北5西7丁目 011−271−0111)
テーマ:「景気・経済」
「地方分権」
「社会保障」
出席者:枝野 幸男(政策調査会長)
中川 正春(同代理)
峰崎 直樹(財務ネクスト大臣)
内 容:基調報告(マニフェストの意義と検討状況)
各テーマ毎のシンポジウム
総括
問合せ:民主党北海道総支部連合会
tel 011-272-8500
<NPO政策・予算公開ヒアリングin京都>
日時:2003年9月13日(土)
AM10:00〜12:00
(受付9:30〜)
会場:エルイン京都 会議室
京都市南区東九条東山王13
(京都駅八条口・竹田街道八条すぐ)
tel 075-672-1100
出席:高比良正司さん(NPO推進ネット)
深尾昌峰さん(きょうとNPOセンター)
京都府・京都市の担当者
民主党NPO局担当者 (以上、予定)
内容:全国的なNPO支援や行政の取り組みの現状
京都府・京都市におけるNPOへの発注について
費用:無料
申込:下記項目を記入のうえ、FAXまたはメールで。
(当日受付もあり。気軽にご参加を)
・団体名
・参加申込代表者の方の氏名
・申込代表者の方の連絡先(TEL・FAX・Eメール等)
・合計参加者
・京都府・京都市に対しNPOなど市民活動政策への要望等何でもお書
きください。
・民主党に対しNPOなど市民活動政策への要望等何でもお書きくださ
い。
【申込先】FAX (075)211−1280
メール info@dpj-Kyoto.net
※欠席の場合でもご意見だけでもお送りいただければ幸いです。
問合:民主党京都府連(担当:藤田)
tel 075-241-4777
fax 075-211-1280
mail info@dpj-Kyoto.net
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