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民主党メールマガジン
DP-MAIL 第127号 2003年12月25日
編集・発行/民主党広報・宣伝委員会

DP-MAILの本年度の配信は本号で終了いたします。1年間ご愛読いただき、あ
りがとうございました。新年は1月8日から発行いたします。

 DP-MAILのバックナンバーはこちらから
   http://www.dpj.or.jp/apply/dpmail/

■目次
【ハイライト】民主党の年金改革案への注文/金子勝 慶応義塾大学教授
【国会だより】首相にイラク派遣反対のネット署名を提出
【トピックス】政府の04年度改革断念予算を批判
【談話・見解】04年度政府予算について、など
【政策リンク】2004年度税制改正についての考え方

■ハイライト

(慶応義塾大学の金子勝教授から、民主党の年金改革案に対するご提言をいた
だきました。2回に分けて連載いたします。)

民主党の年金改革案への注文 (下)

慶応義塾大学教授 金子 勝

<消費税で基礎年金を賄うのは無理がある>

消費税は逆進的性格(低所得者ほど税負担が重くなる性質)を持つ。そこで消
費税を福祉目的税にしようという考え方が出てくる。しかし、消費税の税率引
き上げと年金給付の引き上げがリンクしてしまうと、消費税率を上げないかぎ
り年金給付を確保できない。不況が深刻化したり、年金を充実させるか消費税
負担を軽くするかについて政治的対立が強まったりすると、瞬く間に年金制度
は不安定になってしまう。消費税は利益ではなく売上高にかかる。課税最低限
が1千万円に引き下げられたこともあって、ますます消費税を支払えない中小
零細企業が増えている。消費税で基礎年金を賄う案には無理がある。

本格的な税による賦課方式に移行すべきだ。現行の年金保険料をそのまま所得
比例税に転換する「拠出税方式」が望ましい。この方式では、自分が退職世代
になって受け取る年金給付額は、現役世代の時に支払った社会保障税の総額が
ベースになる。と同時に、この新年金制度では、年々支払われる年金給付額を、
現役世代の1人当たり所得の伸びに連動させる「所得スライド方式」にする。
この方式をとると、高齢化のピークさえ乗り切れれば、現在のように急速な高
齢化と景気悪化に伴う金利低下によって年金のパフォーマンスが悪化して、保
険料引き上げや給付切り下げを延々と繰り返すという事態を避けることができ
る。こうして、初めて年金問題の終わりが見える形になる。もし、予想を超え
て少子高齢化が進んだり、経済成長率が低下したりしても、その期間だけ消費
税の引き上げを行って賄えばよい。10〜20%にも及ぶ消費税率の大幅な引き上
げがないと、年金財源を調達できないといった事態には陥らないですむ。

一方、現行の年金制度を拠出税方式に転換すると、すべての人が職業、あるい
は正規雇用か非正規雇用かにかかわりなく同じ年金に入ることになるので、年
金の制度分立問題が解消されて公的年金が一元化される。そうなれば、会社を
移ろうが職業を変わろうが、年金制度がつながってゆくので、人々の職業選択
や人生選択をはるかに自由になる。

一方、企業は、従業員個人に対して支払っている労使折半の拠出負担に代えて、
賃金総額にかかる賃金税(payroll tax)を支払うようになる。現在のように、厚
生年金の保険料が上がるたびに、企業側の労使折半分の拠出負担も自動的に増
えてゆくという事態はなくなる。さらに正規雇用か非正規雇用かにかかわりな
く、企業は支払う賃金総額にかかる賃金税を支払えばよいので、とくに非正規
労働者を雇用する誘因はなくなる。

<年金積立金の運用に思い切ってメスを>

さらに、税による完全賦課方式に移行する以上、巨額の積立金を維持する必要
はなくなる。巨額の積立金を取り崩すことで高齢化のピークを乗り切るのだ。
年金積立金の3分の2は特殊法人に貸し付けられているが、そこは官僚の天下
り先となり、政治家の利益政治の犠牲になって多額の不良債権が発生している。
年金積立金の運用を政府に任せるほど危険なことはない。年金の積立金を取り
崩す拠出税方式の年金改革案は、特殊法人における不良債権問題の解決とセッ
トになっている。政治家と官僚たちの責任も白日の下にさらされるだろう。保
険料による所得比例年金を残す民主党の年金改革案では、そこにメスを入れる
ことはできない。民主党には本当に「脱官僚政治」を目指してほしい。

■国会だより

<首相にイラク派遣反対のネット署名を提出>

皆さんにご協力いただいた「イラクへの自衛隊派遣に反対するインターネット
署名」を24日一杯で集約し、25日、首相官邸に提出をかねた申し入れを行
いました。

署名は、広く国民にアピールする観点から氏名をWEBページ上で公開する形
で行ったにもかかわらず、短期間に4000名を越える方々が意志表明をして
くださり、注目を集めました。

申し入れに赴いたのは民主党の古賀一成国民運動委員長と手塚仁雄国民運動委
員長代理。対応した細田官房副長官に小泉首相あての署名用紙と要請書を手渡
すとともに、明日に予定される航空自衛隊先遣隊の派遣を中止するよう強く申
し入れました。

 首相にネット署名を提出 派遣中止を迫る(12/25)
    http://www.dpj.or.jp/news/200312/20031225_02shomei.html

■トピックス

政府は24日、2004年度政府予算案を決定。与党が公約した改革を実行す
る方向がまったく示されていない「改革断念予算」となっています。政府・与
党の道路公団民営化案をめぐって道路関係4公団民営化推進委員会が事実上崩
壊した問題と併せて、小泉改革がまやかしであることがますます鮮明になって
います。

<テキスト>

 【常任幹事会】田名部、松岡両参院議員入党など了承(12/25)
    http://www.dpj.or.jp/news/200312/20031225_01joukan.html

 「改革断念予算だ」04年度政府案で菅代表(12/24)
    http://www.dpj.or.jp/news/200312/20031224_01kan.html

 「自衛隊派遣の説明責任果たせ」実施要項承認で岡田幹事長(12/18)
    http://www.dpj.or.jp/news/200312/20031218_01okada.html

<ビデオ>

 菅代表定例会見(12/24)
      200k
      http://asx.pod.tv/dpj/free/2003/20031224kan_v200.asx
      56k
      http://asx.pod.tv/dpj/free/2003/20031224kan_v56.asx

 岡田幹事長会見(12/18)
      200k
      http://asx.pod.tv/dpj/free/2003/20031218okada_v200.asx
      56k
      http://asx.pod.tv/dpj/free/2003/20031218okada_v56.asx

■談話・見解

 国土開発幹線自動車道建設会議について(談話、12/25)
    http://www.dpj.or.jp/seisaku/syakai/BOX_SY0043.html

 04年度政府予算について(談話、12/24)
    http://www.dpj.or.jp/seisaku/yosan/BOX_YS0026.html

 米国でのBSE発見について(談話、12/24)
    http://www.dpj.or.jp/seisaku/kankyo/BOX_KA0080.html

 道路関係四公団民営化に関する政府・与党協議について(談話、12/22)
    http://www.dpj.or.jp/seisaku/syakai/BOX_SY0042.html

 04年度予算 財務省原案について(談話、12/20)
    http://www.dpj.or.jp/seisaku/zaisei/BOX_ZA0086.html

 弾道ミサイル防衛の導入について(談話、12/19)
    http://www.dpj.or.jp/seisaku/gaiko/BOX_GK0132.html

 04年度税制改正について(談話、12/19)
    http://www.dpj.or.jp/seisaku/zaisei/BOX_ZA0085.html

■政策リンク

 2004年度税制改正についての考え方
    http://www.dpj.or.jp/seisaku/zaisei/BOX_ZA0084.html

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