2005年5月18日
外交安全保障ビジョンの発表にあたって
このたび「『開かれた国益』をめざして」と題し、私が考える今後10年間のわが国の外交安全保障ビジョンを取りまとめさせていただきました。このビジョンは、有識者の皆様と意見交換しながら作成したもので、今後の議論のたたき台となるものと位置付けています。
詳細な内容は本文に譲りますが、本ビジョンでは「開かれた国益」、すなわち、世界の公益を実現しながら他の国々とともに利益を享受する、プラス・サム的な国益を追求すべきだとしたうえで、その柱として、平和で豊かなアジアの実現、日米関係の進化、世界の平和と安定への貢献の3つを掲げました。そして、これらの実現のためには、総合的な外交力が必要であるとともに、「自信に裏付けられた謙虚さ」が私たちには求められていることを指摘させていただきました。
なお、先の連休中に中東・アフリカを訪問しましたが、これらの地域は、テロの根源的問題、飢餓や貧困といった人道的問題など、国際社会が最も力を入れて解決しなければならない困難な課題を抱えています。国民1人ひとりの関心を高めながら、積極的に関与していくことが不可欠だと痛感しました。本ビジョンでは取り上げられなかった欧州なども含め、今後より具体的な議論を深めていきたいと考えています。
民主党代表
岡田 克也 |
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