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2007/03/27
全パート労働者への均等待遇を求め、パート労働法改正案を提出
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 民主党は27日午前、「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律案」(パート労働者の均等待遇推進法案)を衆議院に提出。民主党はたらき方調査会の西村智奈美、小宮山洋子、山井和則各副会長が提出後に国会内で記者会見した。

 冒頭、西村議員が内容を説明。法案は、同一価値労働同一賃金の観点にたち、雇用するパート労働者に均等待遇を確保することを事業主の責務として定める。また、事業主・短時間労働者・通常の労働者が、均等待遇の確保を図るための措置について意見を述べる均等待遇等検討委員会の設置などを盛り込み、すべてのパート労働者を差別禁止の対象とする。西村議員は、過去2回提出した法案との変更点や、政府案との違いにも言及した。

 衆院厚生労働委員会理事の山井議員は、政府案が目玉とするパートに対する差別禁止規定について、1200万人のパート労働者のうち4〜5%を適用対象と想定しているものの、正確な実態は調査されていないという内容の委員会答弁が行われていると指摘。また、正社員と同じ仕事内容・責任、転勤、無期雇用の3条件を満たすパート労働者は少なく、そのため経済界から政府案への反対も出ていないと見解を示した。

 さらに山井議員は「今回の政府案はザル法であり看板倒れであり、掛け声倒れ。政府の格差是正策が、いかに中身がないか。ほとんど対象者がいない『正社員並みパート』という新しい、調査もしていない人たちをフィクションで作り上げて、そのことで格差が是正されることはない」と批判した。

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2007年3月27日


民主党議員立法 「パート労働者の均等待遇推進法案」
(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律案)


【経緯】
○2004年(159国会)衆議院に提出、2005年8月衆院解散に伴い廃案
○2006年(164国会)衆議院に再提出、廃案
○2007年(166国会)3/20『次の内閣』閣議にて了承。3/27衆議院に提出。



【議案提出者】
 西村 智奈美 民主党・はたらき方調査会副会長
小宮 山洋子 民主党・はたらき方調査会副会長
山井 和則  民主党・はたらき方調査会副会長、厚生労働委員会理事

民主党・パート労働者の均等待遇推進法案(概要)
(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律を一部改正する法律案)

一 題名の変更
  題名を、「短時間労働者と通常の労働者との均等な待遇の確保等に関する法律」に改めること。

二 均等待遇の確保
  均等待遇の確保について、「同一の価値の労働に対しては同一の待遇を確保すべきとの観点から、短時間労働者の就業の実態に応じ、賃金の支払等につき、通常の労働者とできる限り同等の待遇を確保することをいう」と明記すること。

三 事業主の責務
  事業主は、短時間労働者について均等待遇の確保等を図るために必要な措置を講ずるとともに、当該措置を講ずるに当たっては、通常の労働者の労働条件を合理的な理由なく低下させることがないように努めるものとすること。

四 差別的取扱いの禁止
  事業主は、賃金その他の労働条件について、労働者が短時間労働者であることを理由として、通常の労働者と差別的取扱いをしてはならないこと。

五 通常の労働者への応募の機会の付与等
  事業主は、通常の労働者として雇用されることを希望する同種の業務に従事する短時間労働者に対し、応募の機会の優先的な付与とともに、優先的な雇入れ等の措置を講ずるよう努めなければならないこと。

六 待遇の決定に当たって考慮した事項の説明
事業主は、その雇用する短時間労働者から求めがあったときは、その待遇の決定に当たって考慮した事項について説明しなければならないとともに、その雇用する通常の労働者の労働条件の一般的水準について、説明するよう努めるものとすること。

七 短時間労働者の意見を聴く機会の付与

八 均等待遇等検討委員会
事業主は、事業主を代表する者並びに当該事業所の短時間労働者を代表する者及び通常の労働者を代表する者を構成員とし、短時間労働者の均等待遇の確保等を図るための措置について調査審議し、事業主に対し意見を述べることを目的とする事業所ごとの均等待遇等検討委員会を設置するように努めるものとすること。

九 均等待遇等推進者の選任の義務化

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PDF 短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律案
PDF 第1条関係新旧対照表
PDF 第2条関係新旧対照表
PDF 法案要綱
PDF 民主党案と政府案の主な違い
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