現在のメール送信技術では、他人のアドレスや架空のアドレスを使い、実に簡単に「なりすましメール」を送ることができます。試しにメールソフトの自アドレス欄に他人のアドレスを入れ、自分宛に送信してみて下さい。あたかも他人からメールが来たように着信するのがわかります。この仕組みを悪用し、実に多くの迷惑メールやフィッシング詐欺メールなどが送られ、多くの人が被害に遭っているのです。
このような「なりすましメール」は送られる人も迷惑ですが、それらにアドレスやドメインを悪用される側も大きな被害をこうむります。勝手にドメインを悪用され、評判や信用を落とされることになるのですから。このような問題を根本的に解決するために開発されたのが送信ドメイン認証という技術です。これはドメイン単位で正規の送信者を識別する技術で、大きく分けると送信元IPアドレスを使ったものと、電子署名を使ったものがあります。
民主党はこの中でも電子署名を使った最新技術「DKIM(ディーキムと発音)」に対応し、さらに送信元IPアドレスを使ったSPF、Sender IDにも対応しています。「DKIM」とは米国Yahoo!、Cisco systems、Sendmail、PGPの四社が共同で提案し、標準化が進みつつある注目の最先端技術です。これはメールヘッダーに電子署名を付与し、公開鍵を使って真偽を認証する技術です(下図参照)。普及も徐々に進みつつあり、今後迷惑メールやフィッシング詐欺メールの根絶に不可欠な技術と言われています。民主党はまず自らできることとしてこの技術をいち早く導入し、民主党からのメールを安心して受け取っていただくと同時に、「なりすましメール」問題解決への取り組みを示していきます。
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