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【7】国土・社会資本 |
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|目次|公共事業改革|交通政策|都市・地域政策|沖縄政策| |
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都市・地域政策 |
戦後の混乱期から高度成長期を経て今日に至るまで、わが国では経済成長を重視した国土形成が行われてきました。しかしその結果、住民不在の都市計画や農山漁村の荒廃、地域文化の衰退や没個性的なまちづくりなど、様々な問題が発生するようになりました。これらを解決し、真に国民・住民のための都市・地域政策を実現するために、民主党は以下の施策をすすめます。 |
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住宅政策・住宅金融 |
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政府のこれまでの住宅政策は、国民に住宅を取得させること、つまり持ち家重視の施策が採られてきました。しかし多額のローンを抱えて持ち家を取得するより、賃貸住宅等を活用し、家族構成等ライフステージの変化にあわせて住替えを行うなど、国民の住宅に対する価値観や嗜好は変化しつつあります。民主党はこれまで質・面積ともに低く抑えられてきた賃貸住宅の充実促進を誘導するとともに、中古住宅の流通促進、住宅ローン証券化、リバースモーゲージ(高齢者が持ち家を担保に生活資金を借入れること)の促進、職住接近のまちづくりなどをすすめます。 |
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ハートビル |
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視覚障がい者が使いやすい廊下やエレベーター、車イスでも利用できるトイレ、段差のないスロープ式の出入口などを完備した建築物をハートビルと呼び、その建築を促進するための法律がハートビル法です。しかし現行法では、バリアフリー義務づけの対象が老人ホーム等に限られているなど、まだまだ問題が多数存在します。民主党はすべての公共建築物にバリアフリー対応を義務づけることや、対象者の範囲を妊産婦・子ども・傷病者・知的障がい者などに拡大することをめざします。 |
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都市再生 |
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これまでわが国の都市環境は、災害に対する脆弱性、無機質・没個性的な街並み、慢性的な交通渋滞など、けっして誇れるような状態ではありませんでした。また近年、都市郊外の乱開発により中心市街地の空洞化が生じるなど、深刻な問題が発生しています。そのため都市を魅力溢れる空間に再生することを目的に、民間資金やノウハウを活用し、都市の基盤整備や再開発等を促進する「都市再生特別措置法」が成立しました。しかし現状では、都市再生のあり方が経済対策・景気対策の視点からのみ考えられる傾向にあります。今後はそこに住む住民の意向や参画を担保しながら、地域文化の育成や発信などソフト面等の充実も踏まえ、都市の魅力を取り戻すためにはどうすべきかという観点からも、都市再生のあり方を考えていく必要があります。 |
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過疎地域の対策 |
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戦後の驚異的な経済成長の陰で、わが国の農山漁村は、超高齢化と若年労働者の流出がすすみ、過疎化による地域社会の崩壊や農地・林地の荒廃などが進行しています。しかし経済至上主義の価値観が転換を迎えつつある今日、農山漁村地域には、水源確保や土砂流出防止などの国土環境保全機能や、伝統文化や自然との共生等の文化・余暇機能の充実など、多種多様な機能が期待されるようになってきました。今後は現行の画一的・縦割的な地域振興関係諸法を改め、地域独自の事情や特性に対応した振興策により、過疎地域の自立化・多様化の実現をめざします。 |
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雑居ビル火災対策 |
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2001年9月1日に発生した新宿区歌舞伎町雑居ビル火災を踏まえ、雑居ビルの目にあまる消防法違反の実態を抜本改正するため、民主党は消防署に是正命令を義務づける法案を2002年の第154国会に提出しました。これを受け、ようやく政府も消防法改正案を提出し、成立しました。多くの尊い生命を犠牲にする惨事を二度と繰り返すことのないよう、民主党は消防行政のあり方をひき続き検討します。 |
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