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国会レポート2002
contents contents |目次|序文|資料1|資料2|資料3|
第3章 焦点となった法案への対応


24 テロ対策の推進
自衛隊法改正、海保庁法改正


 政府は、テロ対策特別措置法案と併せて、自衛隊法改正案と海上保安庁法改正案を153回臨時国会に提出した。

自衛隊法改正案
 自衛隊法改正案は、(1)自衛隊及び駐留米軍の施設等を警護する「警護出動」を新設、(2)武装工作員等や不審船事案に対処するため、治安出動下令前の情報収集を新設、(3)治安出動時や海上警備行動時等での武器使用規定の改定等を主な内容とする。
 民主党は、新たな脅威から国民の生命・財産の安全を確保する上で必要との認識から同法案に賛成した。ただし、公共の安全と秩序の維持は警察が一義的に責任を負うとの原則を踏まえ、自衛隊の「警護出動」については、対象、範囲、要件、警察との関係等をしっかり検討すべきと主張した。また、秘密保全への罰則強化については、「知る権利」や「報道の自由」等を侵害しないよう運用すべきと主張した。今後、民間航空機、生物・化学兵器等を利用したテロ等への対処が必要である。

海上保安庁法改正案
 本法案は、海上保安官の武器使用基準を緩和したもので、わが国及び周辺海域の安全確保等に必要な対応措置として賛成した。2001年12月、東シナ海で発生した不審船銃撃事件では、本改正に基づき、海上保安庁は新たな措置をとることができた。今後、不審船引き揚げとともに、事前の停船・捕捉の可能性、海洋法条約と関連国内法との関係、首相官邸の危機管理体制、警察庁・防衛庁・外務省等との連携等について、法的・制度的・態勢的な不備はないか、さらに検証していく。



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