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国会レポート2004
contents contents |目次|序文|資料1|資料2|資料3|
第3章 焦点となった法案への対応


10 10 子どもの人権を守る
児童虐待防止法改正


児童虐待の増加・深刻化への対応
 児童虐待防止法は、民主党が先駆けて検討に着手し、衆議院青少年問題特別委員長提案により2000年5月成立した。法律の制定は、児童虐待防止に一定の役割を果たしたが、近年の虐待事件の増加・深刻化を前に、様々な限界も明らかになっていた。

改正のポイント
 そのため159回通常国会において、「児童虐待防止法の一部を改正する法律案」が衆議院青少年問題特別委員長より提案、可決された。改正の柱は、(1)保護者以外の同居人からの虐待行為やドメスティックバイオレンス(DV)など間接被害も児童虐待とすること、(2)虐待を受けたと思われる児童を通告義務の対象とすること、(3)警察署長に対する援助要請、(4)虐待を受けた児童に対する進学・就職の際の支援、(5)法施行後3年以内の検討規定−−などである。

民主党の取組みと今後の課題
 民主党は、今回の法改正を前に「民主党の児童虐待防止法等改正案について」とする考え方をまとめた。その内容は、(1)子どもの人権擁護を法目的に明記すること、(2)虐待児童の安全確認と早期救済策、(3)中央児童虐待防止会議の設置、(4)親権の濫用がある場合の家庭裁判所による一時停止や一部停止――などである。民主党では、今回の与野党合意案(成立した委員長提案)に盛り込まれなかった点も含め引き続き検討を加え、児童虐待の防止および子どもの権利擁護に向けた取組みを進めることとしている。



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