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国会レポート2005

第2章 『次の内閣』の活動

7.外務・防衛

アジア外交

 「東アジア共同体」の創設等によるアジア諸国との信頼醸成は喫緊の課題であるが、小泉首相の不用意な発言や靖国神社参拝等により、中国や韓国等の反発を招いた。民主党は、過去の反省を踏まえ、アジア諸国の心情を重く受け止めるべきとの立場から、丁寧な説明を欠き、歴史問題等を政治焦点化させた小泉首相の稚拙な外交に厳しく対峙していく。

経済外交

 大きく変貌を遂げつつある国際経済体制の下、民主党は近隣諸国との関係にも考慮し、主体的な経済外交の推進に取り組んだ。アジア太平洋の将来像として、人、モノ、カネ、サービス、情報など生産要素の移動を自由化するとともに、持続可能な発展の基礎となる経済安全保障を確立する方向性を打ち出した。

日米地位協定改定・在日米軍再編
及び基地問題

 2004年8月の海兵隊ヘリ墜落事故を受け、民主党は事故等の捜査を日米両当局の合同捜査とするなどの日米地位協定の抜本的な改定案を策定した。基地問題は、整理・統合・縮小の進展ともに航空管制権及び基地の管理権返還も重要である。

 2005年10月の日米間の合意で普天間基地等の返還も含めた方向性が示されたが、その解決には、地元住民の理解が不可欠である。民主党は、今後とも米軍の再編プロセス全体について検証を進め、わが国の安全保障の本質について曖昧な姿勢をとる政府を厳しく追及していく。

イラク問題への対応

photo 民主党は、イラクへの自衛隊派遣に反対の姿勢を強め、 161回臨時国会の基本計画の期限を前に「イラク特措法廃止法案」を提出したが、邦人人質事件やサマワで迫撃砲の発射等が続発するなか、政府は自衛隊の派遣延長を決定した。

 民主党は、積極的な国際協力を推進する立場から、独自の復興支援策を提示してきた。一方、主権移譲後 1年を経過しても、米軍、イラク軍、市民に多くの犠牲が出ているのに加え、イギリス軍やオーストラリア軍の撤退も報じられていたが、政府は163回特別国会での議論を避けた。民主党は再び「イラク特措法廃止法案」を提出したが、審議未了、廃案となった。今後ともイラクからの自衛隊の速やかな撤退を求めていく。

テロ特措法改正案への対応

  2001年9月11日の米同時多発テロ事件以後も、各国で深刻なテロが続発しており、民主党はテロ対策の策定に取り組んでいる。163回特別国会に政府が提出した「テロ特措法延長法案」については、自衛隊の海上給油の実績・成果に対する評価が不可欠であるにもかかわらず、政府が明確な説明責任を放棄したため、反対した。今後とも、総合的なテロ対策の策定、自衛隊の海外活動にかかるシビリアン・コントロールの徹底、武器使用基準の緩和、国際協力のあり方など、本質的な議論を通じて各種のテロに対峙していく。

アフガニスタン及び中東和平

 民主党は2005年1月、アフガニスタンの持続的発展に資するため、復興支援策を策定し、5月にイスラエル・パレスチナ等に調査団を派遣した。民主党はパレスチナ新暫定自治政府に自爆攻撃の停止を強く求め、イスラエルには「分離壁」の建設やパレスチナ自治区への軍事行動の中止を求めた。今後も中東和平の重要性を訴えていく。

緊急事態法制等の整備

 民主党は、 2003年の武力攻撃事態対処法等の制定にあたり、政府・与党と「国民保護法制」の整備について合意した。それに基づき、「緊急事態基本法(仮称)」の制定、「危機管理庁(仮称)」の設置や情報収集・分析態勢の強化等について、与党との協議を進めている。

北朝鮮問題の解決に向けて

 北朝鮮のNPT脱退や核保有宣言などにより、小泉政権は瀬戸際外交に翻弄されている。民主党は、「改正外為法」及び「入港禁止法」の趣旨も踏まえ、独自に、 162回通常国会に「北朝鮮人権救済法案」を提出した。

 今後も再開された日朝協議や六者協議の動向等を注視し、上記の経済制裁法の適用も視野に拉致事件、核・ミサイル問題の解決に全力をあげ、一定の期限内に実質的・具体的進展が見られない場合、国連安保理に問題解決を求めるなど、国際社会への働きかけを強めていく。

国連平和協力に関する
基本法制制定の取り組み

 日本の国際協力活動は国内外の理解と支持が定着しているが、イラク等への自衛隊派遣により、そのあり方に疑問が出ている。民主党は、国連等の要請による国際平和の維持・構築・創造に正面から関与できる基本法案を策定し、常設の「国際協力部隊(仮称)」を創設するなどの検討を進めている。