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国会レポート2003
contents contents |目次|序文|資料1|資料2|資料3|
第2章 『次の内閣』の活動


10 農林水産部門


農林水産大臣が二度も交代
 BSE問題で農林水産省の無責任体制を擁護し、自らも舌禍事件を引き起こし批判を浴びた武部農林水産大臣が、154回通常国会閉会後に職を解かれ、新たに大島農林水産大臣が就任した。しかし、就任直後に秘書による公共事業口利きや政治献金の流用等が発覚し、疑惑追及が行われることになった。結局大島農林水産大臣は156回通常国会の会期途中に辞任、亀井農林水産大臣が就任、とめまぐるしく人事が行われた。

有明再生への道のり
 155回臨時国会は、154回通常国会で継続審議となった、与党提出「有明海及び八代海を再生するための特別措置に関する法律案」と民主党提出「有明海及び八代海の再生に関する臨時措置法案」の対決で幕を開けた。有明海の公共事業に関する補助金をかさ上げすることを柱とする与党法案が、野党の求める調査研究の実施等の修正を行った上で成立した。

食に対する不安の拡大
 2001年に発生したBSE問題以後も、食品の安全問題は続いた。使用禁止農薬が国内でも使用されていた実態が明らかになると、食の安全に対する不安は新たな風評被害を生み出し、禁止農薬を使用していない農家の生産物まで売れなくなる事態に発展した。
 この問題を受け、政府は155回臨時国会に「農薬取締法の一部を改正する法律案」を提出した。その内容は、無登録農薬の製造・輸入の禁止、使用規制、農薬使用基準の設定、違反に対する罰則の強化であるが、それらの実効性を高める措置がないなど、拙速かつ不十分なものであった。民主党は、実効性の確保、安全で安心な農産物の供給確保、「食」に対する国民の信頼回復を目的とした修正案を提出したが、原案のまま成立した。
 この他、ペイオフの再延期のために農水貯金保険法改正案が提出されたが、預金保険法改正案と同様に修正案を提出し反対した。

民主党農林水産政策を集大成
 2001年から検討を続けてきた「民主党農林漁業再生策」がネクスト・キャビネットで承認された。これは、疲弊化した農林漁業を再興するために、所得補償の導入とセーフガード等国境措置の活用を行いつつ市場原理を働かせること、農林漁業を食料や木材の生産機能だけでなく、バイオマスなど多用途利用していくことなどを提唱し、地域活性や環境保全を含めたこれまでの民主党の農林水産政策の集大成となった。

食の安全確立にむけて
 156回通常国会では、BSE問題、残留農薬問題、食品添加物問題などの食に対する不安の高まりを受け、「食品安全基本法」が制定されることとなった(詳細p.35)。これに関連して、5本の法律改正案が農林水産省から提出された。
 このうち、「牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法案」は、国産牛肉に対してBSE蔓延防止のため個体識別番号による管理と表示を義務化したが、国内消費の6割強を占める輸入牛肉は対象外とする、ちぐはぐな内容であった。このため、民主党を含む野党4党は修正案を提出したが、原案のまま成立した。
  その後も野党4党は、国産と輸入の食品の安全性に異なる制度が存在することを放置する政府・与党の姿勢を指摘し、「牛海綿状脳症対策特別措置法の一部を改正する法律案」と「輸入牛肉に係る情報の管理及び伝達に関する特別措置法案」からなる輸入牛肉トレーサビリティー法案を提出し、次期臨時国会での成立を期すこととなった。
 この他、154回通常国会に着手した養殖業における安全性向上・環境保護を目的とした持続的養殖生産確保法改正案を参議院に提出した。

民主党の食糧政策を全面に
 156回通常国会には、日本の食糧政策の柱である「主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の改正案」が政府より提出された。民主党も「民主党農林漁業再生策」に沿って対案を提出した(詳細p.40)。
 この他、担い手対策関連の2法案、林業水産業に関する融資関連の2法案、農業の知的財産を保護する種苗法改正案などが提出され、それぞれ慎重な審議を経たのち、民主党が賛成し成立した。



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