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国会レポート2003
contents contents |目次|序文|資料1|資料2|資料3|
第3章 焦点となった法案への対応


2 対案提出で与野党激突
個人情報保護法関連5法


問題だらけの政府案
 政府は、151回通常国会に「個人情報の保護に関する法律案」を、154回通常国会に「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案」「独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案」「情報公開・個人情報保護審査会設置法案」「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案」を提出した(個人情報保護法案関連5法案)。しかし、同法案は「表現の自由」「報道の自由」等を制限する一方で、個人情報を保護する法制度としての欠陥が多いことから、民主党など野党4党やマスコミ、市民団体等から激しい反対を受け、155回臨時国会において廃案となった。
 政府は、156回通常国会に修正した個人情報保護法案関連5法案を出し直したが、新しく提出された法案も、個人情報取扱事業者に対する主務大臣の権限を認め、役所による恣意的介入や業界との癒着が懸念されること、行政機関に対する罰則規定が甘い等の問題点をはらむ悪法であった。

野党4党で対案を提出
 民主党は、個人情報保護法制の必要性を認めつつ、(1)独立した第三者機関設置による公正・客観的な個人情報の保護、(2)自己情報コントロール権の規定、(3)センシティブ情報の厳格な取扱いの規定、(4)行政機関法における罰則規定の強化、等を実現することが必要と考え、衆議院では野党4党共同で対案を提出した。参議院では、個別法の制定や不服審査に関する事項を上記対案に加えた修正案を野党4党で提出した。
 野党提案の対案及び修正案は否決され、政府案が原案通り可決、成立した。



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