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国会レポート2003
contents contents |目次|序文|資料1|資料2|資料3|
第3章 焦点となった法案への対応


9 契約反故が契約者保護?
保険業法改正


銀行救済のための超低金利政策が生保に巨額の逆ざやを生じさせ、生保危機を招いているとして、破綻前の予定利率引き下げはかねてより検討されていた。しかし国民の将来設計に重要な生命保険を一方的にカットする破綻前の予定利率引き下げには数多くの問題があり、金融審議会も2001年9月、法改正は時期尚早との結論を出していた。
 156回通常国会招集後も、統一地方選への悪影響をおそれた政府・与党は態度を明確にしていなかったが、統一地方選が終了するや否や、強引な手続きで法改正を進めることになる。
 民主党は、金融審議会で議論を尽くし、パブリックコメントを実施するなどして広く国民の意見を聴くよう求めたが、政府・与党はそうした声にも耳を貸さず、156回通常国会終盤になってから今国会2度目の「保険業法の一部を改正する法律案」(保険業法改正案)を提出した。
 破綻前の予定利率引き下げとは、そもそも約束した保険金を払えない=債務不履行であり、いわば契約を「反故」にすることである。ある試算では、保険金が4割以上もカットされるケースがあるという。政府は、破綻前に予定利率を引き下げる方が、破綻させるよりも契約者の負担が軽くすみ、契約者「保護」になると説明した。しかし、その説明には重大な疑義があり、憲法違反であるとの見方も有力であった。
 結局、本法案の真の目的は、生保と生保に巨額の基金・劣後ローンを拠出している銀行を救済することにあり、生保経営者・基金拠出者の責任の明確化や情報開示が不十分、手続き面でも数多くの問題があることが明らかになったことから、民主党は強く反対したが、十分な審議を尽くさないまま、政府・与党は強引に法案を成立させた。


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