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国会レポート2003
contents contents |目次|序文|資料1|資料2|資料3|
第3章 焦点となった法案への対応


12 患者負担増阻止なるか?
医療費自己負担3割凍結法案


抜本改革先送りの国民負担増
 154回通常国会に与党側の強行採決を経て成立した健康保険法等改正によって、2003年4月よりサラリーマンの医療費自己負担額が従来の2割から3割へ、50%も引き上げられることとなった。しかし、もし政府・与党が真剣に医療制度の改革を進めていたならば、少なくともこの時点で自己負担割合を50%も引き上げる措置は必要なかった。当然の帰結として、法案成立後も多くの国民の強い批判は止むことなく、更には地方議会においても与野党を超えて3割負担凍結を求める決議が次々と可決されていった。

野党4党による3割化凍結運動
 156回通常国会に入り、民主・自由・共産・社民の野党4党は協力して3割化阻止に努めることを確認し、2003年2月に「健康保険法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案」(医療費自己負担3割化凍結法案)を衆議院に提出した。
 この野党側の動きは多くの国民の期待と声援を受けたが、自民・公明・保新の与党3党は委員会審議すら拒否し続け、最終的には2003年3月27日の衆議院議院運営委員会における委員会付託動議否決をもって、法案を葬り去った。また、野党4党は参議院でも2003年3月に同様の法案を提出したが、与党側は審議入りを封じ続けた。
 4月に入り、野党4党は、3割化が実際に施行されたことを受けて、衆議院に提出した医療費自己負担3割化凍結法案を撤回のうえ、一旦3割となった自己負担比率を改めて2割に戻す「健康保険法等の一部を改正する法律案」(2割復元法案)を衆議院に提出した。しかし、これも審議入りを阻まれたまま、継続審議となった。


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