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国会レポート2005

第2章 『次の内閣』の活動

3.内 閣

自然災害への対応と
防災政策の充実に向けて

 2004年、自然災害が多発した。7月に集中豪雨により新潟県・福島県・福井県において甚大な被害が発生したのを皮切りに、8月から10月には数度の台風来襲によって全国各地で大きな被害が生じた。さらに10月23日には新潟県中越地方で震度6強の地震が発生したほか、翌2005年3月には、福岡県西方沖にて震度6弱の地震が発生し、大きな被害をもたらした。

 民主党ではそれぞれの災害について対策本部を設置し、代表をはじめ党幹部が現地視察を行ったほか、公費による住宅本体への再建支援を可能とする「被災者住宅再建支援法の一部を改正する法律案」を二度にわたって提出するなど、被災者支援に向けた取り組みを精力的に行った(⇒参照)。

  また、今後の防災政策の方向性を探るため、「防災問題プロジェクトチーム」を設置し、防災関係者・有識者ヒアリングや防災関係箇所の視察等を行った。同プロジェクトチームでは、近い将来の発生が懸念される首都直下地震に焦点を絞り、住宅耐震化の推進や危機管理対策の充実を柱とした報告書「首都直下地震対策について」を取りまとめた。

治安・防犯対策の確立のために

  犯罪の多様化・ボーダレス化等により、国民の「体感治安」が悪化している現状にかんがみ、民主党は「治安・防犯ワーキングチーム」を設置した。治安を良くしてほしいという住民の要望に的確に応えることができないのは、警察の体質にも一因があるとの指摘があり、民主党は、住民からの苦情処理制度の拡充や、各都道府県議会や知事による警察行政への監督強化、公安委員会の機能強化等の政策を取りまとめ、総選挙マニフェストに盛り込んだ。

真の地域再生をめざして

 政府は 162回通常国会において、国土交通省・農林水産省・環境省所管の補助金を内閣府に一括計上し、地域再生のための施策推進を目的とする「地域再生法案」を提出した。民主党は、その他の三位一体改革関連法案への対応とあわせ、既存の補助金をまとめただけの交付金では、民主党の主張する一括交付金と似て非なるものであることから、反対した。

新・沖縄ビジョンを取りまとめ

photo 民主党は 2002年8月、沖縄の真の自立と発展への道程を示す「民主党・沖縄ビジョン」を取りまとめたが、その後3年が経過し、沖縄経済の低迷や米軍基地の再編問題等、様々な情勢の変化が生じた。そこで162回通常国会において「21世紀『沖縄ビジョン』改訂ワーキングチーム」を設置し、見直しに向けて新たな作業を開始した。

  2005年6月には沖縄に調査団を派遣し、経済人、市民団体、労働組合関係者ら地元有識者で構成する「沖縄ビジョン協議会」と意見交換を行うとともに、返還軍用地跡地利用の現況や、特別自由貿易地域、米軍関係施設などを視察した。こうした知見をもとに検討を重ね、8月に新たな沖縄ビジョンを策定した。

 この「新・沖縄ビジョン」では、沖縄の真の自立と発展をめざし、「基地」「経済」「教育」「環境」の 4分野を大きな柱にすえ、具体策を取りまとめた。とくに基地問題については、日米地位協定の大幅な見直しを求めるとともに、米軍再配置(トランスフォーメーション)に伴い、在沖米軍基地を大幅に縮小するよう明記した。

 また、本土と比べ非常に高い失業率を改善するため、より自然と調和的なライフスタイル(スローライフ)の拠点となる「滞在型リゾート」産業や、豊かな自然を活用した安全性の高い農水産品を「地域ブランド」として生産・販売するなど、沖縄の自然と風土、歴史と文化を最大限に活かす産業を振興し、雇用創出を図ると強調した。

 「新・沖縄ビジョン」発表にあたっては、那覇市内でシンポジウムを開催したが、民主党は今後も地元関係者と意見交換を続け、政策実現に取り組んでいく。

北方領土問題への取り組み

photo  2005年11月のロシア・プーチン大統領の訪日を前に、北方領土返還問題が改めて注目された。民主党は11月7日、前原代表を筆頭に北海道根室市を訪問し、現地自治体・関係団体・元島民との意見交換を行った。

警察不正経理問題への取り組み

 北海道警察元幹部の内部告発に端を発した警察不正経理疑惑はとどまることを知らず、全国の都道府県警察に問題が拡大する様相をみせた。とりわけ愛媛県警察では、全国で初めて現職の警察官が内部告発を行い、これに対し県警側は当該警察官の配置転換を行うなど、不祥事隠しともとれる行動をとった。

  これに対応するため、衆議院内閣委員会では、163回特別国会において愛媛県警に対する実情調査を行ったが、与党の反対により内部告発者のヒアリングは実現しなかった。そのため民主党の呼びかけで、独自の調査会を現地で開催し、内部告発者から不正経理の生々しい実態を聴取した。