5. 視察・会談要録 |
5-14. 被災地で援助活動を展開する日本のNGO4団体との意見交換 |
今回の震災を受けて、パキスタンで救援活動を展開している日本のNGO4団体(日本ボランティアセンター(JVC)、日本紛争予防センター、JEN、難民を助ける会)と意見交換を行った。会談の最後に民主党議員義援金一部を4団体の救援活動に役立ててもらうため寄付した。
- 幹線道路沿いの被災地域では救援物資が溢れているくらいだ。幹線を外れた地域にほとんど援助が届いていない。今後は、小型トラックなどでこうした地域を回ることが重要だ。
- 物資の援助はもとより子供たちの精神面での問題が顕在化しつつある。今後、メンタルケアーが必要だ。
- パキスタン政府や軍の救援活動のコーディネーションが不足している。NGOの活動を安定的かつ効果的に展開するため、団体登録、活動許可証の迅速な処理、救援物資の非関税扱いの徹底、銀行口座開設の迅速化などの諸課題を早急に整理して欲しい。
- 様々なNGOの救援活動を後方支援する業務を外務省、JICA又はジャパン・プラットフォーム事務局などに担当してもらいたい。救助活動以外の業務に取り組む余裕がNGOにはないからだ。
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援助活動に携わる日本のNGO4団体の代表の方々と |
5-15. ファルーク少将との会談 |
首相官邸内でファルーク少将と |
パキスタン政府の救出。救援活動の統括者であり、スポークス・パーソンであるファルーク少将と会談した。
- 日本政府の支援、外務副大臣・大使の来訪、自衛隊の派遣に大変感謝している。
- 今回の災害は津波災害よりも甚大である。震災のエリアが数百キロ平方に及び、いまだに救援活動を展開できていない地域が多い。
- インフラ、コミュニケーション設備が一瞬にして破壊された。がけ崩れ、地すべりが相当な広範囲にわたり発生した。
- 我々の最大の課題は、冬を直前に控えて、いかに被災者を守るかである。そのため、20万のテント、200万の毛布の調達・配布を目指している。瓦礫撤去のための重機ももっと必要だ。
- テントは国内の製造分は全て契約済であり、海外からの調達が不可欠である。
- インフラの復旧や家屋、学校、病院の復興には50億ドルを要する。国際社会の協力を強く願っている。
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