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国会レポート2007

第二章 『次の内閣』の活動

1国土交通


2007.3.12 松沢神奈川県知事との会談


2007.3.26 東国原宮崎県知事との会談

 国土交通部門においては、官製談合追及・公共調達適正化対策本部、観光政策推進調査会、海洋法制プロジェクト・チームとも連携し、幅広い政策分野における政策立案・国民運動を展開した。

 国土交通省が水門談合に直接関与するという前代未聞の事件が起こり、官製談合の追及・再発防止については、最重点課題として取り組んだ。

 また、地域・住民を主体とした観光の振興、住宅・乗り物の安全の確保、海洋権益の保全などを主要課題と位置づけ、政策、議員立法の取りまとめ等に力を注いだ。

官製談合の撲滅へ向けて

 民主党は、2006年11月に官製談合追及・公共調達適正化対策本部を設置し、官製談合の根絶を、統一地方選挙、参議院選挙における重要な課題と位置づけて、取り組んだ。

 2007年3月8日、公正取引委員会は、国などが発注する水門工事をめぐる談合問題で、国土交通省に官製談合防止法を適用、入札談合等関与行為の再発防止策などの改善措置を要求したことを発表した。

 官製談合防止法の中央官庁への適用は初めての事例であり、民主党は、公共事業の総元締め官庁である国土交通省が対象となったことは、国民・納税者に対する悪質な裏切り、背信行為であるとして、安倍内閣の責任を厳しく追及した。3月12日には、入札制度の改革などに積極的に取り組んでいる神奈川県庁を訪れ、具体的事例について説明を聴取、松沢成文知事等との意見交換を行った。また、3月26日には、宮崎県を訪れ、東国原英夫宮崎県知事と意見交換するとともに、官製談合発覚後の県としての取り組みなどを聴取した。その後、官製談合事件の対象になった県道鰐塚山田野停車場線(田野町)の橋梁施工を視察し、現場責任者と県関係者より施工事業の概要と進捗状況、現在の施工業者の説明を受けた。現地視察終了後、JAアズム(宮崎市)で開催された電子入札の研修会に参加し、企業関係者とともに制度の具体的手続きの説明を受けた。

 さらに、官製談合の再発防止等の視点から、「入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律及び刑法の一部を改正する法律案」(官製談合防止法改正案)と「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案」(独禁法改正案)を策定し、166回通常国会に提出した。(詳細→

観光推進のための議員立法を制定

 2006年6月に設置された「観光政策推進調査会」は、関係者からのヒアリング、現地視察などを行い、同年9月に「民主党観光政策(中間報告)」を取りまとめた。165回臨時国会において、この成果を活かし、与党と協議を行い、「観光立国推進基本法」を成立させた。中身はほぼ民主党の提案通りとなった。また、民主党の提案によって、やる気のある地域による取り組みへの支援などを盛り込んだ決議が付された。(詳細→

 さらに166回通常国会においては、有効期限を延長する「国際観光文化都市の整備のための財政上の措置等に関する法律の一部を改正する法律」が超党派議員立法として成立した。民主党の提案によって、地域における創意工夫を活かすこと等を盛り込んだ決議が付された。また、環境部門とも連携しつつ、民主党の意見を反映させた「エコツーリズム推進法」が超党派議員立法として成立した。

住宅の安全確保等に対する取り組み

 2005年末から明らかになった耐震強度偽装事件に関連して、民主党は数々の提言・法案を提示してきた。

 166回通常国会において、遅きに失したとは言え、政府は、保証金の供託、保険法人の指定等について定めた「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律案」を提出した。民主党は、欠陥住宅や不良業者の排除の徹底等に言及した附帯決議を付して賛成し、法案は成立した。

 さらに、民主党が従来から主張してきた、住宅セーフティネット確立に資する「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」が超党派議員立法として成立した。民主党の提案によって、新設される居住支援協議会の運営の公平性・透明性の確保などを盛り込んだ決議が附された。

海洋・交通政策に関する議員立法を策定

 民主党は、中国による東シナ海のガス田開発問題の動向も踏まえ、わが国の海洋権益・資源を守る観点から、2005年の163回特別国会に、他党に先駆けて「海底資源開発推進法案」、「排他的経済水域等における天然資源の探査及び海洋の科学的調査に関する主権的権利その他の権利の行使に関する法律案」を提出した。

 166回通常国会において、その後、与党からも法案が示され、海洋法制PTを中心に、民主党案に限りなく近い内容になるよう超党派で協議を行った。海洋政策の一元化に向けた「海洋基本法」、排他的経済水域(EEZ)内で天然資源の探査などを行う際、施設の周囲に安全水域を設定する「海洋構築物等に係る安全水域の設定等に関する法律」が成立した。(詳細→

 166回通常国会において、政府は、特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法による、北朝鮮籍船の船舶の入港の禁止措置を延長し、全会一致で承認された。

 民主党は、2002年の154回通常国会において取りまとめた、国民の移動の権利等を明記した「交通基本法案」を2006年の165回臨時国会にも提出した。なお、166回通常国会における内閣提出の「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律案」の附帯決議に、あらゆる地域において、また、高齢者、障がい者等、移動に制約がある者について、移動上の利便性及び安全性の向上に努めること等、民主党の考えを反映した項目が盛り込まれた。

 2007年3月の全日空ボンバルディア機胴体着陸事故、同年5月の遊園地「エキスポランド」におけるジェットコースター脱線死傷事故などについて、委員会質疑等で政府の姿勢を質し、再発防止策の強化などを求めた。また、民主党の国会議員も、2007年4月に開催された福知山線列車事故追悼慰霊式に参加した。