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> 民主党国会レポート2002
|目次|
序文|
資料1|
資料2|
資料3|
【第1章】第152回〜154回国会の経過と特徴
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70本越す議員立法で国政をリード
【第2章】ネクスト・キャビネットの活動
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1.予算
2.内閣部門
3.行政改革・規制改革部門
4.総務部門(政治改革、ITを含む)
5.法務部門
6.外務部門、安全保障部門
7.財務金融部門
8.厚生労働部門
9.農林水産部門
10.経済産業部門
11.文部科学部門
12.国土交通部門
13.環境部門
【第3章】焦点となった法案への対応
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1.個人情報保護関連法案
2.道路公団等委員会設置法
3.沖縄振興特別措置法
4.豪雪法改正、東南海等地震法
5.歩きタバコ規制法案
6.危険情報公表法案
7.NPO支援税制2法案
8.欠格事由適正化法
9.公益開示法案
10.5増5減法、一票の格差是正法案
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11.あっせん利得処罰法改正
12.政治資金規正法等改正案
13.地方自治法改正
14.郵政関連4法
15.消防法改正
16.迷惑メール防止法
17.住基ネット凍結法案
18.人権擁護法案
19.民法改正案
20.PKO法改正
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21.日韓投資協定
22.日星自由貿易協定
23.テロ対策特別措置法
24.自衛隊法改正、海保庁法改正
25.有事関連3法案
26.連結納税制度導入関連法改正
27.銀行保有株買い上げ法
28.金融再生法改正
29.証券税制関連法改正
30.雇用保険等臨時特例措置法
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31.障害者雇用促進法改正
32.心神喪失者医療観察法案
33.健保法改正、健康増進法
34.薬事法・採血供血法改正
35.BSE新法
36.JAS法改正
37.環境保全型農業生産促進法案
38.有明海再生法案
39.持続養殖確保法改正案
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40.自動車リサイクル法
41.エネルギー政策基本法
42.電気事業者新エネルギー法
43.自然エネ発電促進法案
44.石油公団改革関連法
45.独占禁止法改正
46.特許法改正、弁理士法改正
47.競輪・オートレース法改正
48.文化芸術振興基本法
49.子ども読書活動推進法
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50.ガイダンスカウンセラー法案
51.学校耐震改修促進法案
52.官製談合防止法
53.機内迷惑防止法案
54.交通基本法案
55.都市再生特別措置法
56.シックハウス対策2法案
57.土壌汚染対策法
58.地球温暖化対策推進法改正
第2章 ネクスト・キャビネットの活動
9 農林水産部門
農林水産部門は、2001年9月のBSE(牛海綿状脳症)発生以降、BSE関連及び食品安全問題を中心にして精力的に活動を行うとともに、議員立法の提案、154回通常国会に政府から提出された法案への対応を行った。
BSE発生
欧州で社会問題となっていたBSEが2001年9月にわが国ではじめて確認された。正式な診断を受けるまでに迷走した農林水産省・厚生労働省の対応、EUから受けていたBSE発生リスクに関する警告を断っていた事実、BSE発生後も責任の所在を明らかにしない政府の対応等々から、消費者は牛肉に対して不安を募らせ、牛肉消費の著しい不振が広まった。
BSE発生約40日後には、食肉処理をする際に検査を行う体制が整えられ、武部農林水産大臣、坂口厚生労働大臣がそろって「安全宣言」をしたものの消費は戻らず、畜産農家・酪農家はもとより製造・加工・流通・販売・飲食業とその影響を被った関係者は多数に上った。
風評被害の拡大とともに、野党4党は法的対応が必要という見地から、連携して
BSE緊急措置法案
を取りまとめ、
BSE新法
の成立を推進した。
大臣の責任を追及
BSE問題に関連して農林水産大臣の責任、農林水産省の責任、農林水産官僚の責任を厳しく追及した。
民主党を中心として提出した武部農林水産大臣不信任決議案は、与党3党が一致して本会議で否決しながら、与党内で辞任を求める発言が巻き起こる“ねじれた”対応が見られ、責任の所在をぼかした不明朗さが際立った。
安全な食品を消費者へ
BSE発生直後、民主党は議員を欧州へ派遣し、欧米の食品安全体制および法制の研究に着手するとともに、日本で食品安全を確立するための法と行政組織の整備の検討に着手した。2002年3月には「食品安全基本法案」、「食品安全委員会設置法案」を軸とする中間報告を行うとともに、さらに具体的な検討を進め、両法案の骨子をまとめた。民主党は食品の安全性に係る「リスク評価」を決定し、「リスク管理」を行う農林水産省・厚生労働省に対する指導権限をもつ食品安全委員会を行政から独立した国家行政組織法上の3条機関として設置することを柱とした構想を打ち出している。
政府でもBSE調査検討委員会の報告を受け、法制度の検討を進めている。次期通常国会には政府が法案を提出する予定であり、この中で中立な立場で食品安全を確保する体制が作られるかが焦点となる。
環境保全型農業促進を具現
民主党は、151回通常国会に検討を開始した
持続可能な環境保全型農業生産の促進と、その収穫物の表示制度を整備する法案
を取りまとめ、153回臨時国会に提出した。
「無農薬・無化学肥料栽培」等を法律に則った基準として定め、現行の「有機」表示等と整理を行い、消費者が正しく選択ができること、生産者が農産物に付加価値をつけられるようになることが期待される。
有明海再生への道
154回通常国会で、与党から「
有明海及び八代海を再生するための特別措置に関する法律案
」が提出された。2001年9月より有明海“再生”立法の検討が報じられていたが、提出された法案は「再生」とは程遠い内容であり、民主党は「有明海漁業被害対策・諫早湾干拓事業見直し本部」で取り組んできた干拓事業の見直しを含めた基本方針を軸とした
「有明海及び八代海の再生に関する臨時措置法案」(有明海再生法案)
を取りまとめた。
養殖業のルール作りを進める
与党提出の上記法案にも触れられているとおり、養殖漁場で使用される薬品の問題も深刻である。しかし、これは、日本の沿岸共通の課題であることから、民主党は、
対策法案
作りを進めた。
政府提出法案への対応
154回通常国会には、政府から農業金融関連2法案、野菜生産出荷安定法改正案、水産関連4法案、
JAS法改正案
が提出された。
当初予定されていた飼料安全法の改正案は、BSEに関連した法律の改正であったが、前述のBSE対策法案が成立したことから、法案の提出に至らなかった。なお、政府の提案検討事項は議員立法の中で実現された。
政府提出法案についてはすべて賛成したが、法律成立後の運用にあたって懸念される点については、質疑で明らかにするとともに、他党の取りまとめ役として附帯決議をつけることに取り組んだ。
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