コンテンツを再生/利用するにはプラグインが必要です。

民主党サイトアーカイブ

現在のウェブサイトはこちら
2011年6月22日以前の情報で、新サイトに移行しなかったデータを掲載しております。
アーカイブTOP > マニフェスト/政策集 > 民主党政策集INDEX2009
民主党政策集INDEX2009

子ども・男女共同参画

子どもを持つすべての保護者が、ゆとりと責任をもって子育てができるよう社会的な支援を強化します。子ども手当や出産時助成金、育児休業給付の充実など、子どもが生まれてから成長していく過程にかかる経済的支援を総合的に充実させます。

男女がともに家族としての責任を担い、健康で仕事とともに自己啓発や地域活動もできるよう、ワークライフバランスの確保を目指します。多様な働き方に応じた保育ニーズへの対応や、学童保育の待機児童解消を進め、保育環境を向上させます。

保健所や児童館などの子育て支援機能を強化し、育児不安や地域での孤立を解消するため、子育て支援相談や子育てを支える地域ネットワークづくりを推進します。

次代の社会を担う子ども一人ひとりの育ちを応援する観点から、所得税の扶養控除や配偶者控除を見直し、子ども手当を創設します。子どもが育つための基礎的な費用(被服費、教育費など)を保障するため、中学校卒業までの子ども一人あたり、月額2万6000円(年額31万2000円)を支給します。

所得税改革の推進参照

医療保険から給付される現在の出産一時金(2009年10月から42万円)を見直し、国からの助成を加え、出産時に55万円を支給します。

安心して産み育てることのできる医療参照

子どもや家庭に係わる政策の企画立案、執行機関を一元化します。

子どもや家庭に係わる問題については、幼稚園は文部科学省、保育所は厚生労働省、通学路は国土交通省、塾は経済産業省などと多くの省庁にまたがっています。縦割り行政の弊害をなくし、包括的な取り組みを進めます。

保育所入所を待つ待機児童が約4万人いる一方で、幼稚園では定員割れの状況が生じています。待機児童解消に向けて、小・中学校の余裕教室や統廃合などにより使われていない学校施設等を利用した認可保育所分園の増設、家庭的保育制度(保育ママ制度)の積極活用、そして将来にわたって認可保育所の増設を推し進めます。

多様な保育サービスの「量」の確保とともに、幼稚園は文部科学省、保育所は厚生労働省という二元行政を改め、幼稚園と保育所の一本化を推進するなど、就学前の子どもたちにとって質の良い保育環境を提供できる体制の整備に取り組みます。

安全・安心な子どもの居場所づくりのために、学童保育を拡充します。家庭と同じようにすごせる居場所としての学童保育を、適正な規模で、専門の指導員のもと、希望するすべての小学生が入れるように整備します。

残虐な暴力や性暴力などの有害情報から子どもを守るため、書籍の区分陳列や放送時間帯の配慮など、子どもたちが有害情報に触れずにすむ環境をつくります。

また、大人社会のモラルと保護者の責任感を高め、子どもの権利を擁護します。情報化社会に生きる子どもたちが情報の持つ意味を正しく理解し活用できる能力(メディアリテラシー)を高めるような教育を進めます。

家庭や学校、公園やプールなど各種施設での子どもの痛ましい事故や事件を防ぐための安全対策を強化します。

製造者による事故防止情報の公表を促進する「消費生活用製品の危険情報公表法」の制定をはじめ、大人の自転車の補助いすに子どもを同乗させた際の幼児のヘルメット着用義務付け、学校や通学路における犯罪防止のための学校安全専門員の配置などを盛り込んだ「学校安全対策基本法」の制定など、安心・安全に生活できるための環境整備に取り組みます。

危険情報公表法の制定参照

子どもたちを性的虐待や性的搾取から守るため、児童買春・児童ポルノ処罰法を改正します。

児童ポルノの定義の明確化、児童ポルノ取得罪の新設、罰則の全般的引き上げと対象範囲の拡大、被害にあった子どもたちに対する保護規定の見直しやフォローアップ体制確立などを図り、実効性ある内容に充実させることを検討します。

虐待を受けた子どもたちの保護や虐待防止対策を進めます。

全国の児童相談所が対応した児童虐待に関する相談が、2008年度には4万2000件を超えるなど、虐待が増加・深刻化しています。また、被害を受けた子どもたちの受け皿も整っていません。保護を必要としている子どもたちへの支援体制や保護者の相談体制を充実させ、児童相談所など関係機関の機能強化を図ります。

ひとり親家庭が安心して子育てできる環境整備に取り組みます。

「子どもと触れ合いながら働ける在宅就労の促進など実効性ある就労の保障、保育所の優先入所などの子育て支援、離婚時の養育費支払いの履行確保策など、就労支援と経済的支援を合わせた総合的な取り組みで、ひとり親家庭に対する自立支援を拡充します。また、児童扶養手当の支給水準の変更を元に戻すとともに、現在対象となっていない父子家庭にも児童扶養手当を支給するため、児童扶養手当法を改正します。さらに、2009年4月に廃止された生活保護給付の母子加算を復活させます。

配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(DV防止法)のさらなる強化・充実とともに、性暴力被害者のための迅速で適切な支援体制の整備に取り組みます。

被害当事者や支援者の声を踏まえながら、被害者の保護と自立支援をより実効性あるものとするため、引き続き、母子への総合的な支援策の充実、DV被害者の保護命令制度の拡充、民間支援団体への財政支援強化、加害者更生策や未然防止策を進めます。

代理出産など生殖補助医療のあり方が社会的な問題となっていますが、日本には生殖補助医療に関する法律が存在せず、日本産科婦人科学会の自主規制に頼っているのが現状です。生殖補助医療に関する基本法制定も視野に入れ、取り組みを進めていきます。

不妊治療については、適応症と効果が明らかな治療には医療保険の適用を検討し、支援を拡充します。また、子どもを産まない女性が追いつめられることのないように、多様な選択を認める社会の実現を目指します。

すべての人が同じ年金制度に加入することで、就労形態やライフスタイルの変化に対応でき、安心して高齢期を迎えられる年金制度を創ります。

現在の年金制度は、自営業者、被用者、公務員など就労形態によって別々になっており、多くの人が不公平を感じやすい制度となっています。特に女性については、現在の年金制度が個人単位でなく世帯単位であることから起きる大きな不公平感を解消し、安心の新年金制度を創ります。

公平な新しい年金制度を創る参照

男性・女性を問わず、すべての労働者が、仕事と家庭生活の両立、健康確保、地域活動、自己啓発など、一人ひとりの意識やニーズに応じてワークライフバランスを保つことのできる社会、すなわち男女ともに仕事と生活を調和させ、健康で充実して働き続けることのできる社会を目指します。

※具体策については仕事と家庭の両立支援ワークライフバランスの実現参照参照

真の男女平等のための基盤づくりを進めます。自立・自律能力の形成を教育目標に据え、職業体験学習、男性の家庭参加促進教育を進めます。

教員、医療・福祉関係、警察官、入管職員など人権に密接にかかわる仕事の従事者への男女平等教育を進めるとともに、政策・方針決定過程への女性の参画を拡大するためクォータ制を含む積極的差別是正措置を講じます。また、雇用の分野における真の男女平等を実現します。

性と生殖に関する女性の権利と健康を守るための施策の拡充を図り、女性が心身ともに健康で生き生きと自立して過ごせるよう、総合的に支援します。

10代の望まない妊娠や中絶を減らし、また性犯罪の被害や加害を防ぐため、男女ともに年齢にふさわしい性教育を行います。

女性と男性の生物学的性差や社会的性差に着目しつつ、女性の心身の症状を診る「性差医療」を拡充します。男女間で発症のしやすさや症状、薬の副作用に差があったり、老年期の健康に悪影響を及ぼしかねない病気について、こうした「性差医療」を考慮した医療が行われるようにします。

※不妊治療に関しては生殖補助医療に係わる法整備参照

世界の紛争地域では、多くの女性と子どもが犠牲となり、被害を被っています。開発途上国においても一般に女性は教育、雇用、健康等の面で男性に比べて弱い立場におかれています。紛争国や開発途上国で女性の教育水準向上と仕事の充実を図ることは、貧困を是正し、男女格差・国際間格差を解消するために重要な方策です。こうした視点を海外援助に活かすため、政府開発援助(ODA)の予算配分と実施に際して、調査、計画、立案、推進、評価の各段階に男女共同参画の視点を取り入れます。

また、母性保護に関する条約など関係条約の締結や女子差別撤廃条約選択議定書の締結を促進します。

ODAの活用、『人間の安全保障』などへの取り組み参照

民法を改正し、選択的夫婦別姓等を導入します。

現在日本では、本人が希望しても夫婦別姓は認められておらず、婚姻した夫婦の96%で女性が改姓していますが、仕事上の事情から結婚前の姓を名乗り続けたい、生来の姓を自己のアイデンティティと感じるなどのさまざまな理由で夫婦別姓を望む人が選択できる制度を求める声が若い世代を中心に増えています。民主党がこれまで提出してきた民法改正案では、婚外子(非摘出子)の相続差別をなくすこと、再婚禁止期間を100日に短縮することも盛り込んでいます。

近年問題となっている「戸籍のない子」問題の解決に向け、民法772条の嫡出推定規定等を改正します。

同条は、離婚後300日以内に誕生した子を前夫の子と推定するとしています。しかし、推定をくつがえして真実の父子関係を確定するための「嫡出否認の訴え」は前夫からしか起こせず、それができないために戸籍も持てない子どもが存在するなどの弊害が生じています。

最近の法務省通達によって、離婚後に妊娠したことを医師が証明した場合には前夫の子とせずに出生届が受理されるようになりましたが、別居中に妊娠したケースなどについてはまだ解決されていません。

離婚による婚姻の解消の場合、離婚に先行して事実上の離婚状態にある期間が存在することが社会通念上一般的と考えられることから、こうした事実関係をもとに、一定の条件のもとで推定排除を認める規定を民法、戸籍法に追加します。

このページのトップへ
index NEXT

この政策集は、民主党の政策議論の到達点を2009年7月17日現在でまとめたものです。

民主党政策集 INDEX2009
発行日 2009年7月23日
発行 民主党